東レ、エアバスに航空機用炭素繊維プリプレグを供給

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東レは、欧州の大手航空宇宙防衛企業であるEADSと、エアバス社向けに、航空機用炭素繊維プリプレグを2025年まで供給する長期供給基本契約を締結した。

[写真:A350XWB]

EADSは、欧州の航空宇宙関連企業グループで、傘下にエアバスやヘリコプター製造を手掛けるユーロコプター社、宇宙関連製品を提供するアストリウム社などを抱える。

東レは、EADSにプリプレグ加工メーカーを通じて間接的に高機能炭素繊維を供給してきたが、今回の契約締結により、高機能炭素繊維プリプレグを含めた幅広い製品を直接供給していく。

エアバスは、軽量化による燃費向上を目的に、炭素繊維複合材料を「A320」ファミリー、「A330/A340」ファミリー、「A380」ファミリーなどの一次・二次構造材に採用している。次世代中型ジェット旅客機「A350XWB」にも、主翼や胴体に炭素繊維複合材料が使用される予定。この新型機の生産開始によりエアバスの炭素繊維需要が飛躍的に拡大していく見通しで、東レはこうした需要に対応していく。

エアバスは現在、中弾性率炭素繊維使いのプリプレグを認定中であり、今回の契約締結を機にこれを実商売に結びつけ、エアバス社の既存機種や今後の新型機種についても同社のプリプレグの採用を積極的に働きかけていく考え。

東レは、ダイムラーと業務提携して、自動車向け炭素繊維を共同開発していくが、炭素繊維はコストが高いため、航空機用途を高機能炭素繊維の中核用途と位置づけている。東レは航空機用途向け炭素繊維では60%以上のマーケットシェアを持つ。今回のEADS、エアバス社との関係強化により、高機能材料の航空機用途への供給を拡大していく構えだ。

《レスポンス編集部》

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