トヨタ自動車が発表した2010年3月期の連結決算は、営業利益が1475億円の黒字に転換した。前回予想では200億円の赤字を予想していたが、想定していたよりも販売台数が増えたほか、収益改善などの施策の効果が予想以上だったため。
連結売上台数は同4.4%減の723万7000台だった。国内は『プリウス』などの効果で同11.2%増の216万3000台と好調で、国内シェア(軽自動車、ダイハツ、日野含む)が44.3%と過去最高となった。海外ではアジアが増加したものの、欧州などの販売低迷が響き、同9.7%減の507万4000台にとどまった。
この結果、売上高は前年同期比7.7%減の18兆9510億円となった。販売台数減に加えて為替換算も影響した。
収益では、台数減やモデルミックスの悪化で3700億円、為替差損が3200億円の減益効果があったものの、原価改善努力で5200億円、固定費の削減で4700億円、金融事業の増益で2700億円などの効果で2期ぶりに営業黒字となった。
税引前当期純利益が2915億円の黒字だった。前年同期は5604億円の赤字だった。最終損益も2095億円の黒字に転換した。