日産ゴーン社長「新興国で攻勢をかける」

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カルロス・ゴーンCEO(09年度決算発表)
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日産自動車のカルロス・ゴーン社長は12日、2010年3月期決算の会見を行い、そのなかで新興国市場について、さまざまな取り組みを進め、攻勢をかける考えを示した。

まず中国については、2012年に花都、襄樊、鄭州工場でそれぞれ2直体制を敷き、年間合計100万台以上の生産力にする。その後についても、「市場の成長に合わせてさらに拡張していき、市場占有率を現在の6%から10%にできるだけ早い時期にしていきたい」とゴーン社長。

チェンナイ工場が稼働したインドでは、本格稼働時に生産台数を40万台に倍増し、インド国内はもとより、欧州、アフリカ、中東など100か国以上に輸出を行う。また、アショック・レイランドとの提携のもと、小型商用車の生産を2011年半ばに開始し、バジャージとはアライアンスの超低コスト車の開発を進めていく。

ブラジル市場については、2009年度16.1%伸長したものの、日産のシェアは1%未満にとどまったため、商品ラインアップの拡充と販売網の拡大で巻き返しを図る。「中期的には5%のシェアを達成し、ルノー・日産アライアンス全体では10%以上を目指す」とのことだ。

そしてロシア市場については、2011年初旬にサンクトペテルブルグ工場で『エクストレイル』『ティアナ』に続き『ムラーノ』を生産。また、ルノーとアフトヴァズのプラットフォームと生産拠点を共有し、生産能力の適正化を進めて、ルノー、日産、アフトヴァズ3社合わせたシェアを現在の3分の1から40%に伸ばしていく。

そのほか、中東湾岸諸国に対して、販売網の強化と大型SUVのフラッグシップモデルである新型『パトロール』を投入して攻勢をかける。また、インドネシアをはじめとしてBRICsに続く新興国に対しても、さまざまな準備を進めているそうだ。

《山田清志》

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