ロボットが立会人---世界初の結婚式を実施

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I-Fairyが立会人代表を務めた
I-Fairyが立会人代表を務めた 全 6 枚 拡大写真

皇居に近い日比谷公園内にあるレストラン&ウェディングの日比谷パレスで16日、世界初となるロボット結婚式が行われた。

株式会社ココロが開発した135cmの少女型ヒューマノイドロボットの『I-Fairy』(アイフェアリー)が、柴田智広さんと井上聡子さんの人前結婚式の立会人代表を担当。列席した方々と共にそのキュートな姿で、ふたりの門出を祝った。

ココロは、これまで等身大のリアルな外見と、空圧式によるリアルな動作が特長のエンターテイメント系ヒューマノイドや恐竜など様々なロボットを作ってきたメーカー。I-Fairyは、いつものイメージと異なり、キュートなデザインではあるが、ロボットらしい硬質な外見をしているのが特徴だ。人の形にこだわった理由は、これまでのロボット製作を通じて、自信を持って「人対人」の対面スタイルの迫力や楽しさをおすすめできるから、としている。

I-Fairyは台座に腰掛けたスタイルをしており、スペックは、幅50cm×奥行き60cm×高さ135cm(動作最大時は幅110cm×奥行き70cm×高さ135cm)、重量70kg。

自由度は頭が左右旋回と上下、両肩が前後、両腕が旋回、両ヒジが屈曲、台座が左右旋回可能だ。Windows XPが制御しており、AC100V、1200Wで動作。外装はFRPおよびアクリル製だ。スピーカーを2基備えており、録音音声だけでなく、とてもそうとは思えないかわいい合成音声でしゃべることもできる(セリフはワープロ感覚で自由に設定可能)。しかも、そうした音声の「間合い」や「高低」を解析して、自動で適切な動作を生成するオートマチックアクション機能を搭載。お辞儀やうなずき、わからない、驚くなどのプリセットされた17の動作を自在に組み合わせることも可能なので、自然でいて意図通りのアクションも可能だ。さらに、対人用の検出距離2m以内の赤外線焦電センサも備える。

用途としては、案内ロボットやロボットライブショーでの使用を想定しているそうだ。

ちなみに、I-Fairyの日本国内メディアへの披露は今回が初。世界で初公開されたのは、2010年1月にラスベガスで行われた全米最大規模のトレードショーCES2010で、すでに米国で老若男女問わず好評を博している。今年1年間は、JETRO(日本貿易振興機構)のバックアップを得て米国で開催される様々なショーやイベントに出演する予定だ。

新郎の柴田さんは国立大学奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科で教鞭を執る、脳科学を中心とした工学博士。新婦の井上さんはココロのスタッフのひとりで、ロボットが縁でふたりは知り合ったそうである。

今回、I-Fairyに立会人代表を努めてもらうというアイディアは井上さんの発案だそうで、「ロボット業界の人たちだけでなく、もっと一般の人にもロボットを身近なものとして感じてもらいたいと思ったからです」という。両家のご両親など家族の反応は、ロボット関連の仕事をしているのを知っていたので、大賛成だったという。

また、今の技術ではまだ難しいが、お子さん用の育児ロボットができたらどうかという質問をしてみたところ、「育てるのを任せっきりというのはよくありませんが、ちょっとしたときにコミュニケーションを子供ととってくれるようなロボットはほしいですね」としていた。

なお、同社広報担当者は、「I-Fairyはウェディング用途専門というわけではありませんが、ご要望があればお応えできるかもしれないので、弊社までご相談ください」とコメント。興味を持たれた方は、検討してみてはいかがだろうか。レンタル費用は条件によって変わってくるが、I-Fairy一式の購入費用は630万円。演出変更費用も永久に不要ということだ。

《デイビー日高》

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