[セアト60周年]波乱万丈のストーリー

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フォルクスワーゲン(VW)グループでスペインを本拠とするセアトが9日、創業60周年を迎えた。創業以来の累計生産台数は約1600万台。日本では未導入のセアトだが、現在72か国・3000以上のセールス拠点で販売されている。

セアトの設立構想は戦後1948年、スペイン政府と個人投資家数名によって立ち上げられた。提携企業を模索した彼らは、イタリアのフィアットとライセンス契約することに成功した。

会社は1950年5月9日、Sociedad Espanola de Automoviles de Turismo, S.A.=S.E.A.T. (スペイン乗用車製造株式会社)として、バルセロナに設立された。出資比率は、国営工業機関51%、銀行団42%、フィアット7%だった。

参考までにバルセロナには、20世紀初頭からイスパノ・スイザ、エリザルデといった国産車の生産拠点があったばかりでなく、フォード、GMなど外資系メーカーも進出し、スペイン自動車産業の中心地だった。

セアトの第1号車が生産されたのは1953年11月で、車種はフィアット『1400』をベースにしたものだった。

1957年にはフィアット『600』のセアト版、セアト『600』も誕生。それは戦後スペインにおけるモータリゼーションの牽引役となった。セアト600は、フィアットとのライセンス契約に抵触しない範囲で輸出も行なわれ、当時フィンランドでは最多販売車の地位を獲得した。また南米コロンビアでも成功した。1967年にはセアト600を独自に4ドア化したセアト『800』も誕生した。

■70年代後期の経営危機

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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