BMW 3シリーズ のディーゼル、1630km無給油走行に成功

エコカー 燃費
320dエフィシエントダイナミクスエディション
320dエフィシエントダイナミクスエディション 全 10 枚 拡大写真

BMWが欧州向けの『3シリーズセダン』に用意している「320dエフィシエントダイナミクスエディション」グレード。英国のジャーナリストがこのほど、1013マイル(約1630km)の無給油走行を成し遂げた。

320dエフィシエントダイナミクスエディションは今年1月、欧州で発売。3シリーズの欧州主力グレード、「320d」をベースに、徹底した走行抵抗の低減を図っているのが特徴だ。

オールアルミ製の2.0リットル直列4気筒ディーゼルに、可変ジオメトリーターボや最新コモンレールインジェクションを追加したユニットは、最大出力163ps/3250 - 4200rpm、最大トルク38.7kgm/1900 - 2750rpm。このスペックは、320d比で21psダウンに当たる。

それでも6速MTとの組み合わせで、0-100km/h加速8秒、最高速228km/hの充分なパフォーマンスを実現。欧州複合モード燃費は24.39km/リットル、CO2排出量109g/kmと、320dの21.27km/リットル、125g/kmを上回る市販BMW最高の環境性能をマークしている。もちろん、排出ガス性能はユーロ5を満たす。

320dと同様に、ブレーキエネルギー回生システム、アイドリングストップ、シフトアップインジケーター、オンデマンド制御のエアコンコンプレッサー、低転がり抵抗タイヤを装備。320dエフィシエントダイナミクスエディションでは、車高ダウンや専用アルミホイールによる、空気抵抗低減が図られた。Cd値は0.26と優秀だ。

さらに、6速MTはファイナルレシオを変更。専用の遠心振り子式フライホイールは、トルクフルなターボディーゼルとの相乗効果により、低中速走行時に高いギアを選択しても、不快な振動を抑えた。5速や4速など高速ギアの守備範囲が広がったことが、燃費改善に効いている。

英国のジャーナリスト、トム・フォード氏は、この320dエフィシエントダイナミクスエディションで、英国からドイツ・ミュンヘンまでの往復無給油走行にチャレンジ。高速道路を主体に、往復1013マイル(約1630km)を走行した。札幌から鹿児島までの直線距離が約1650kmだから、相当長いドライブである。

同氏が気を配ったのは、エアコンやオーディオのスイッチをオフにした程度。あとは、交通の流れに乗ったドライブを心がけたという。

その結果、英国からドイツ・ミュンヘンまでの往路では、燃費計上で26.87km/リットルの燃費をマーク。復路を合わせたトータル燃費では、24.39km/リットルを記録した。平均車速が95km/hという点を考慮する必要はあるが、計算上はまだ約320km走行できる燃料が残っていたというから、燃費性能は超優秀だ。

チャレンジを終えたトム・フォード氏は、「特別なことをしなくても、驚異的な燃費を実現できた点に驚いた」とコメント。なお、この挑戦の詳細は、英『サンデータイムズ』紙が取り上げている。

《森脇稔》

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