【F1カナダGP】決勝…タイヤ受難の猫の目レース
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ある意味、奇妙で難解なレースだった。再舗装された路面と低気温がタイヤのマッチングを難しくさせたからだ。予選になってもラバーが路面に乗らず、スライドによってタイヤが痛む現象に全チームが悩まされていた。そんななかでポールポジションを奪ったのはハミルトン(マクラーレン)、今シーズン絶好調のレッドブル勢は2、3番手グリッドを確保した。
ところが予選2番手だったウェーバー(レッドブル)が予選終了後のギヤボックス交換によって7番手グリッドからのスタートとなる。スタートで飛び出したのはハミルトンで、その後ろにベッテル(レッドブル)が続く。2コーナーで接触による混乱があり、さらに小林可夢偉(ザウバー)がオープニングラップの最終コーナーで縁石に乗り上げた後、コンクリートウォールにぶつかりこのレースのリタイア1号となってしまった。
ほぼ全車に関して言えることだがグリップしない路面にスタートで履いていたタイヤはみるみるダメージを受け、マクラーレンやフェラーリなどは10周もしないうちにタイヤ交換のためにピットに向かう場面が見られた。この時点で2〜3回のマルチピットストップになることが確実視されていた。
暫定トップが次々と変わる目まぐるしいレース展開のなか、いよいよトップ3の布陣がハミルトン、アロンソ(フェラーリ)、バトン(マクラーレン)に固まってきた。しかし、アロンソは周回遅れに引っかかった56周目、バトンにオーバーテイクされてしまう。これによってマクラーレン勢は2戦連続の1-2フィニッシュを達成。
優勝したハミルトンは一躍ランキングトップに躍り出ることになった。以下、ポイント獲得ドライバーの着順は、ハミルトン以下、バトン、アロンソ、ベッテル、ウェーバー、ロズベルグ(メルセデスGP)、クビサ(ルノー)、ブエミ(トロロッソ)、リウッツィ(フォースインディア)、スーティル(フォースインディア)。
《編集部》