米国のヘネシー・パフォーマンス・エンジニアリング社は14日、新型スーパーカー『ヴェノムGT』の第1号車を、アラブ首長国連邦に向けて出荷したと発表した。
ヘネシー社は1991年、米国テキサス州ヒューストン近郊に設立されたチューニングメーカー。おもにGM、フォード、クライスラーのチューニングを手がけている。2007年にオリジナルスーパーカー、ヴェノムGTの開発計画を発表。今年3月、市販バージョンがベールを脱いだ。
ヴェノムGTは、ロータス『エリーゼ』がベース。カーボンファイバーをボディパネルはもちろん、ホイールにまで使用し、1220kgという軽量ボディに仕上げた。また、エアロダイナミクスを徹底追求。大型リアウイングやアクティブエアロシステムなどにより、240km/hで約680kgものダウンフォースを獲得する。
ヴェノムGTは基本的にはフルオーダーとなるが、その第1号車は14日、アラブ首長国連邦のディモラモーターカー社に向けて出荷。この第1号車のミッドシップには、シボレー『コルベットZR-1』用のLS9型6.2リットルV型8気筒をベースにツインターボ化したユニットを搭載。最大出力1030ps/6500rpm、最大トルク134.4kgm/4200rpmを引き出す。
トランスミッションは、リカルド製6速シーケンシャル。ヴェノムGTの第1号車は、0 - 100km/h加速2.9秒、最高速418km/hという世界最高峰のパフォーマンスを実現する。
ブレーキはブレンボ製のカーボンセラミックで、キャリパーはフロント6ピストン、リア4ピストン。タイヤはミシュラン製パイロットスポーツ「PS2」を装着する。KW製サスペンションは、サーキットの特性に合わせて、3段階の車高調整が可能だ。
ヴェノムGTはエンジンを米国で生産し、車両の最終組み立てを英国シルバーストーンで実施。年間10台を上限に生産する。同社によると、第1号車の価格は85万ドル(約7770万円)だという。