大同特殊鋼、モーターの小型・高磁力化を実現するリング磁石を開発

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大同特殊鋼とダイドー電子は13日、高磁力と高耐熱性を兼ね備えたネオジム系ラジアル異方性リング磁石である「ND-43SHR」と「ND-39SHR」を開発したと発表した。

ネオジム系ラジアル異方性リング磁石は、電動パワーステアリング(ESP)や産業機器などの中小型モーターに幅広く採用されている。中でも燃費改善効果が高いとしてESPでの使用が急速に拡大している。

加えて、電気自動車(EV)やアイドリングストップといった新システムによる車両の電動化、車両の小型化・軽量化の流れが加速しているため、より一層のモーターの小型化・高トルク化が求められている。しかし、従来のリング磁石は高磁力化が難しく、140度耐熱グレードにおける最大エネルギー積の最高値は35MGOeだった。

今回のリング磁石は、新開発の熱間塑性加工法を使用したことによって、ナノレベルの結晶粒を高度に配向させることで、燃結磁石対比約50%のジスプロシウムの量で、ND-43SHRで43MGOe、ND-39SHRで39MGOeの最大エネルギー積を実現した。

ダイドー電子は今後、成長が見込まれる自動車用EPS、各種車載モータ、産業機器向けモータに、2010年秋からサンプル出荷を開始、2011年度からの量産化を予定しており、2015年度に100億円の売上げを見込んでいる。

新製品は7月21~23日に東京ビッグサイトで開催される「第28回モータ技術展」に出展する。

《レスポンス編集部》

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