横浜ゴム、シミュレーション技術を開発へ 空気抵抗を減らすタイヤ

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タイヤ単体の空力シミュレーション結果(流れ場の流線表示と圧力分布)
タイヤ単体の空力シミュレーション結果(流れ場の流線表示と圧力分布) 全 2 枚 拡大写真
横浜ゴムは、新しい環境対応技術として、走行時のタイヤ周辺の空気の流れを改善することで車の空気抵抗を減らし、燃費を向上するシミュレーション技術を開発する。

従来の低燃費タイヤの開発では、ころがり抵抗を改善することに主眼が置かれてきた。新しいシミュレーション技術は、空気抵抗を減らすという新しい視点で低燃費タイヤを開発するためのもの。

車の走行中、タイヤを装着するタイヤハウス内は空気が乱雑に流れる。この空気の一部が車両側面に流れ出し、車の空気抵抗を変化させる原因のひとつとなっている。これまでタイヤの空気抵抗シミュレーションはタイヤ単体でのみ行われており、実走行を想定したシミュレーションは行われていなかった。

今回、同社は、タイヤハウス内に装着し、回転している条件下で空気の流れをシミュレーションする技術を開発する。現在、空力シミュレーション技術と風洞実験で、人工的に小規模な流れを発生させ、実際の状況を再現・観測する装置・施設(風洞)を用いて実験している。

すでに回転時のタイヤ周辺の空気の流れについて、タイヤ単体とタイヤハウス内の2つのケースでシミュレーションを実施した結果、タイヤ単体の場合は比較的空気の流れが安定しているのに対し、タイヤハウス内ではタイヤハウスの影響により空気の流れが複雑に変化していることが判明している。

同社では今後、タイヤ形状と空気の流れの関係を研究し、車全体の空気抵抗を低減するタイヤづくりを検討していく。

《レスポンス編集部》

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