【日産 マーチ 新型発表】ルーフの“波紋”

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マーチ新型
マーチ新型 全 7 枚 拡大写真

日産『マーチ』がフルモデルチェンジし4代目に進化した。デザイン本部プロダクトデザイン部アソシエートプロダクトデザイナーの山根真さんは、Cピラーにひとつ特徴があるという。

「実は複雑な形をしていて、Cピラーの面はそのまま下に向かっていますが、ここにリアスポイラーのように、Cピラーから後ろに向けてくっつくような造形を持たせています」

これには理由が2つあり、ひとつはサイドウインドウグラフィックの丸さを守りたかったということ。もうひとつは、空力に関することだという。「このルーフ処理をすることで空気を剥離でき、とても空気抵抗が良くなるのです」。

同時に後席乗員のヘッドクリアランスも確保でき、かつ、リアゲートが立っているのでラゲッジスペースの空間も広くなるという効果もあった。

ルーフに関しては面白い工夫が見られる。ルーフパネルに円弧状のプレスラインが入っている。山根さんは「これは室内のこもり音を低減するものです。先代はマスダンパーといって別の金属部品がルーフの内側に入っており、それで振動を防ぐようになっていましたが、このように処理することでマスダンパーを取り外すことが出来ました」という。軽量化にもつながり、さらには燃費にも効果があるという。

この形状は「風を切るイメージですが、どのあたりに設置するのが一番効果的かというのを、エンジニアとキャッチボールをしながらシミュレーションをして作りました。これはまさにエンジニアとデザイナーのコラボレーションの結果です」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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