【高速道路新料金】最終的には地域がどう受け止めるか

自動車 社会 政治
会見する前原国交相 (6日・国土交通省) 撮影=中島みなみ
会見する前原国交相 (6日・国土交通省) 撮影=中島みなみ 全 1 枚 拡大写真

既存の無料区間も含めて全国の高速道路の約30%を無料化してスタートした社会実験だが、40日を過ぎ、その弊害が語られるようになった。無料化を原因とする渋滞や、高速道路に車両が移ることによる地域経済への影響だ。

「当然ながら、並行一般道は車が減って、渋滞が緩和され、排ガスが減るとか、事故が減るというメリットもある一方で、走る車の台数が減れば、その界隈の商店や食堂の売上が減るということは想定されていた」と、前原国交相は6日の会見で、高速道路無料化の弊害について認めた。

その上で、こう語った。「最終的には、そのプラスマイナスを地域でどのように受け止めていただくのかということをヒアリングしながら、トータルとしてメリットデメリットを勘案して、どのように地域も我々に対してご意見をおっしゃってこられるかを踏まえて、新たな段階に社会実験を進めていきたい」。

言葉を選んで話した前原氏だったが、ここで強調したのは高速道路の無料化をどう受け止め、利用していくかという地域の姿勢だ。

沿線地域では、無料化を観光振興の起爆剤として期待する動きや、渋滞解消のバイパスとして代用しようとするケースもある。

前原氏の国土交通行政は、限られた予算を選択と集中によって効果的に投下することで、航空も港湾も新たな組み替えと活性化を促そうとしている。そこには競争と努力が求められている。高速道路無料化も単なるばらまきではなく、無料化による影響を突きつけることで、地域に対して何かを選択させようとしている。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  3. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  4. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  5. 「発売はいつ?」ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』、国内導入を待ち望む声続々
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る