“助っ人EV”で充電インフラに新風 

エコカー EV
サイカワが開発中の“助っ人EV”
サイカワが開発中の“助っ人EV” 全 5 枚 拡大写真

電気自動車(EV)普及における先進的なモデル都市を目指す新潟県柏崎市で5日、「EV・PHVシンポジウム」が開催された。EVに対する市の取組みを説明する中で、柏崎商工会議所に加盟する株式会社サイカワは移動式の充電設備「助っ人EV」のコンセプトを発表した。

柏崎市に本社を構えるサイカワは、銅線など材料線の伸線機や、電線装置機械を製造するメーカー。新ビジネスの創出を目指し、EVビジネスに参入する。西川正男社長は、「柏崎はエネルギー産業の街。EVビジネスの可能性についてはあらゆる企業が注目しています」と語る。

同社が発表した「助っ人EV」は、自車のリチウムイオン電池に蓄えられた電力を他のEVに受け渡すことができるというもので、この電力の受け渡しをする装置をサイカワが開発した。この助っ人EVは2009年9月から2010年3月の期間、試験運用を実施したという。

西川社長は、「助っ人EVは、航続距離の短いEVの充電問題を解決できるというだけでなく、高額な設備投資が必要な充電設備に対し比較的安価に導入できることもメリット」と語る。

さらに、「緊急時のレスキューだけでなく、例えば美容院で髪を切っている間や、ちょっとカフェで一休みをしている間などに助っ人EVを呼べば、どこでも自分のEVを充電できる。また、移動販売車を助っ人EVとして活用するなど、新たな充電ビジネスの可能性も提案できるのでは」と展望を語った。

課題は助っ人EV自身の電池残量だ。西川社長は、「電力を渡したら助っ人EVに助っ人が必要に…ということになっては仕方がない。『すぐに実用化してほしい』という声もあり、現在改良を施した2号車の開発を進めています。できるだけ早く発表したい」と語った。

《宮崎壮人》

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