増してゆくゲームの影響力、備えるべき情報リテラシー

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今週は「モスク射撃ゲーム」がゲームとは何かを考えさせてくれました。

オーストリア政府はFlashゲーム『Moschee Baba』を禁止すると発表しました。極右政党である自由党が配布した「モスク射撃ゲーム」で、イスラム文化の影響を排するためモスクやイスラム教徒を狙い撃つという内容。同国のハインツ・フィッシャー大統領はゲームを「全くのナンセンス」と評したとのことです。

現在、ゲームの開発や配布はかなり楽になっています。Flashがあれば様々な環境のPCに対応できますし、インターネットなら全世界にゲームを配信可能です。影響力はあっという間に拡散してしまうのです。

本来ゲームは文字通りの「遊び」でした。現実で受けたストレスを解消し、明日の活力にするためのものだったはずです。しかし、別の目的で使われるということは、ゲームの影響力がそれだけ大きくなっているということなのかも知れません。

では、こうしたゲームの出現を「防ぐ」ためにインターネット上で国際的なガイドラインが設けられるべきなのでしょうか。しかし、ガイドラインを作ったとしてもゲリラ的に公開・拡散させる方法はいくらでもありますし、様々な主張の国々が納得するようなガイドラインを作るのも難しいでしょう。

ガイドライン自体が強権的なものとなってしまい、創作の自由を脅かす可能性もあります。ここは各国の政情に応じ、後手の対処を行うしかありません。つまり、現状のままということです。

受け手の側にも知識が必要でしょう。知識と言っても難しいものではなく、「インターネット上には様々な意図で作られたゲームが拡散している」という事実を理解しておくだけです。

同じ表現であっても、ゲームが作られた意図によって意味合いは様々です。どういう意図の表現なのかを見極める目が必要なのではないでしょうか。

【ゲームニュース一週間】増してゆくゲームの影響力、備えるべき情報リテラシー

《水口真@INSIDE》

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