メルセデスベンツ、「世界一有名な街路」での復権をねらう

自動車 ビジネス 海外マーケット
パリ・メルセデス・ギャラリー、3日
パリ・メルセデス・ギャラリー、3日 全 7 枚 拡大写真

メルセデスベンツ・フランスは2日、パリ・シャンゼリゼ通り118番地のショールームを「メルセデスベンツ・ギャラリー」として新装オープンした。

今回のリニューアルは、今年春から約5か月閉鎖して行なわれた。内装は、すでにベルリンやミュンヘンに施されたのと同様の、メルセデスベンツ・ショールーム用の最新コンセプトに従ったものだ。

人工大理石「コーリアン」や、ピアノと同様の塗装を施した壁面、南米西海岸産の木材などで高級感を演出するとともに、上階のVIPルームには、65インチのディスプレイを備える。総床面積は500平方mで、従来より拡大された部分の大半は、改装前の数年間姿を消していた「メルセデス・ブティック」に費やされているのがわかる。

メルセデスベンツとシャンゼリゼとの関係は長い。最初のショールームは1913年、今日の場所よりも凱旋門に近い154番地(現在のカルティエの場所)に設けられた。その後第一次世界大戦が終わると、138番地に移動した。

有名なキャバレー「リド」の左隣である現在地にオープンしたのは1980年で、以来ロンドンのピカデリーサーカスのものと並んで、世界中で最も来場者の多いメルセデス・ショールームとなった。

しかし近年は、1998年の「ル・ランデヴー・トヨタ」や、2007年のシトロエンによる新築ショールーム「C42」、さらに今年7月の「フィアット・モーターヴィラージュ」といった、他社ショールームの開設・新築が続くなかで、老朽化が隠せなくなっていた。また、購入の対象として真剣に車を見たいパリ市民は、2005年に郊外リュイル・マルメゾンに完成した「メルセデス・ベンツ・センター」に足を向けるようになってしまっていた。

今回のリニューアルでメルセデスベンツは、“世界で一番有名な街路”での存在感回復を図る構えだ。年間来場者は200万人を見込んでいる。

筆者がオープン2日めの10月3日に訪れると、日曜日にもかかわらず多くの来場客で賑わっていた。現行の展示車は4台だ。

エントランス脇には、9月30日開幕のパリモーターショーで報道関係者に公開された新型『CLS』クラスが早くも展示されていた。いっぽういちばん奥に置かれた『SLS AMG』のコーナーでは、若者や子供たちが携帯カメラのシャッターを切ったり、スペックに見入っていた。

メルセデスベンツ・ギャラリーは、地下鉄1号線Georges V駅前。無休。開館10時30分、閉館は月〜木が22時00分、金・土曜が23時00分、日曜が20時00分。ただしブティックのコーナーは、年中無休の店が多いシャンゼリゼでも日曜休業なので、グッズを楽しみに訪れるメルセデス・ファンはご注意を。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る