【マツダ プレマシー 試乗】i-stopがガラパゴス化する危険性…森口将之

試乗記 国産車
プレマシー
プレマシー 全 12 枚 拡大写真

「走りの統一感」。この言葉は新型『プレマシー』の開発エンジニアが口にした言葉だ。

新型はエンジン、サスペンション、ステアリングなどの反応のバランスを大切にしたという。とてもいい傾向だ。たしかにステアリングを切って、ノーズがインを向いて、車体がロールして、旋回を始めていくという一連のプロセスが、なめらかに進行していく。

おまけに乗り心地はしなやか。どこか1か所だけ鋭かったり鈍かったりすると、そこに神経を使うことになり、結局疲れてしまうものだが、新型プレマシーに関してはそういう心配はせずにすみそうだ。

逆に考え直してほしいと思ったのがi-stop。従来はエアコンの室温管理がシビアで、街中の試乗ではアイドリングストップがあまり効かなかった。

プレマシーではその点を反省し、設定温度が27度以上では室温管理をファジーにしたという。でもなんで27度なのか。暑さ寒さの感覚は人によって違う。

マーチのように、不快になったらステアリングを回してエンジン&エアコン始動という機構のほうが、はるかに合理的だ。このままではi-stopはガラパゴス化してしまう。すぐにでも人間中心のアイドリングストップに方針転換してほしい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  2. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  5. ホンダ『シビック』の顔が変わる! 英国版のグリルとバンパーが新デザインに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る