トヨタなど、使用済みHV電池の再資源化をシステム構築

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トヨタ自動車、豊田ケミカルエンジニアリング、住友金属鉱山、プライムアースEVエナジー(PEVE)の4社は、使用済みのハイブリッド車用ニッケル水素電池に含まれるニッケルを電池原料として再資源化する技術を世界で初めて開発し、リサイクル事業を共同で開始した。

[写真と図版:電池to電池資源循環システム]

販売店や解体事業者等で回収されたハイブリッド車用ニッケル水素電池はこれまで、還元処理を行い、ニッケル含有スクラップをステンレス原料としてリサイクルしていた。

今回、含有ニッケルの高度な選別・抽出技術を開発し、直接ニッケル製錬工程への原料投入が可能となった。これによって使用済みのハイブリッド車用ニッケル水素電池を再びハイブリッド車用ニッケル水素電池に戻す「電池to電池」リサイクルを実現した。

トヨタは、高精度原料化リサイクル施設を豊田ケミカルと協力して立上げるとともに、電池原料のニッケル精製は住友金属鉱山が協力する。最終製品となるハイブリッド車用ニッケル水素電池製造は、PEVEが協力、4社共同で世界初の電池原料化リサイクル事業をスタートした。

使用済みのハイブリッド車用ニッケル水素電池の回収は、新設する「トヨタHV引取受付センター」が回収し、輸送は全国にあるトヨタ部品共販の帰り便トラックを活用する。

『プリウス』の国内でのヒットなどから国内のハイブリッドカーの保有台数が増加、将来的にニッケル水素電池の廃棄物が新たな環境問題になると指摘されていた。今回、ニッケル水素電池に関する資源循環システムの確立し、ハイブリッドカーの廃棄物処理問題の解決を図る。

トヨタは今後、この資源循環システムの海外への展開も検討する。

《レスポンス編集部》

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