J.D.パワー・アンド・アソシエイツは、ハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)を合わせた世界全体での販売台数は、2020年でも520万台にとどまるとの予測を公表した。
2020年の世界の乗用車販売予測台数は7090万台で、HVとEVの比率は7.3%にとどまるとしている。2010年のHVとEVの世界の販売台数予想は95万4500台で、2010年の全車両販売台数予想4470万台の2.2%。
同社がまとめた「Drive Green 2020: More Hope than Reality」と題したレポートで公表した。レポートでは、市場傾向や規制、消費者意識、技術発展などのさまざまな要因を考察した結果、従来型の自動車からHVやEVへの代替えを多数の消費者に納得させることは困難であるとしている。
HVとEVの販売比率が飛躍的に上昇するには、2020年までに石油系燃料の価格が世界的に大幅に上昇することや、環境技術のコストが劇的に下がって、消費者の信頼感を高めるような大きな進展があること、消費者にHVやEVの購入を促すように政府の方針が強化されることなどが必要としている。ただ、これらが今後10年間で実現する可能性は「極めて低い」としている。