[ハイウェイテクノフェア10]ガードレール、衝撃低減の工夫

自動車 ビジネス 企業動向
クオッドガード
クオッドガード 全 3 枚 拡大写真

道路の分岐点のガードレール先端には、万一クルマが衝突した時のため衝撃吸収用に水を満たした樹脂製のタンクが置かれている。居眠り運転などで激突した場合、ガードレールにダイレクトにぶつかるより、水タンクを吹き飛ばすことでエネルギーが発散されるため、乗員に伝わる衝撃が減らせるという理由からだ。

だが水タンクの衝撃吸収は万全ではなく、衝突でドライバーや乗員が死亡してしまう事故も少なくない。そんな話を聞いたのは、ハイウェイテクノフェア2010のNEXCOメンテナンス関西(西日本高速道路メンテナンス関西)のブースだ。

『クオッドガード』は、アメリカのハイウェイで採用されている衝突衝撃吸収装置。先端の黄色い樹脂ノーズから後ろに続く、ガードレールとの間に組み込まれている黒い箱状のカートリッジが潰れて衝撃を吸収する仕組み。ガードレール自体も衝撃吸収に合わせてスライドして伸び縮みする。カートリッジを交換することで再使用が可能だ。

カートリッジには柔らかさにレベルがあって、異なる柔らかさのカートリッジを組み合わせて、いくつも連ねることで、道路の設計速度に合わせた衝突衝撃吸収性を確保できるという。

もう一つ、ガードレールの機能を高めた商品を見つけた。『ファイガード』は、船のフェンダー(バンパー)に使われる素材EVAを使って、カーブを曲がり切れないクルマの損傷を軽減してくれる、新しいガードレールだ。

カーブの外側に設置することにより、クルマが接触すると回転して衝撃力を逃がすことによりクルマを旋回させるように導いてくれる。これは韓国生まれの商品らしいが、シンプルな考えで効果がありそうな安全装備だ。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る