泥酔状態で運転してひき逃げの男、懲役8年の実刑判決

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昨年8月、福岡県久留米市内で軽乗用車を酒酔い運転し、72歳の女性をひき逃げして死亡させたとして、危険運転致死などの罪に問われている25歳の男に対する裁判員裁判の判決公判が19日、福岡地裁で開かれた。裁判所は被告に対し懲役8年の実刑を命じている。

起訴状によると、問題の事故は2010年8月2日の午前4時5分ごろ発生している。久留米市野中町付近の県道で散歩をしていた72歳の女性が後方から進行してきたクルマにはねられた。女性は頭部を強打して意識不明の状態で近くの病院に収容されたが、後に死亡している。

クルマはそのまま逃走したが、約1.5km離れた久留米市御井町付近の県道で、前部が大破した状態で蛇行を繰り返す不審な軽乗用車をパトロール中の警官が発見。運転していた24歳(当時)の男は直立できないほどの泥酔状態で、呼気1リットルあたり0.7ミリグラムのアルコール分が検出されたことから、道路交通法違反(酒酔い運転)の現行犯で逮捕。後の調べで女性ひき逃げに関与したことが判明し、検察は「アルコールの影響で正常に運転できる状態ではなかった」として、危険運転致死罪で起訴していた。

19日に行われた裁判員裁判の判決公判で、福岡地裁の田口直樹裁判長は「事故当時、被告は自らが相当に酔っていることを自覚しながら運転を継続した」と指摘。「被害者と衝突に至ってもブレーキを掛けることなく走り続けた」と認定した。

その上で裁判長は衝突時の速度が約60km/hだったことに触れ、「制限速度の倍に当たる速度で衝突し、被害者を約20m先まではね飛ばすなど極めて悪質であり、飲酒運転をしていたことや、逃走の動機に酌量の余地は無い」として、被告に対して求刑と同じ懲役8年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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