【アルファロメオ MiTo TCT試乗】ユーザー層を広げる2ペダルモデル…松下宏

試乗記 輸入車
MiTo コンペティツィオーネ Alfa TCT
MiTo コンペティツィオーネ Alfa TCT 全 10 枚 拡大写真

2009年5月に発売されたアルファロメオの『MiTo(ミト)』に、新たに「アルファTCT」と呼ぶツインクラッチ(DCT)を搭載したモデルが追加された。このモデルには同時に、マルチエアと呼ぶ新しい吸気系やスタート&ストップシステム(アイドリングストップ機構)も採用されている。

外観デザインは基本的に従来のモデルと変わらない。アルファのスポーツカーにインスパイアされたデザインだ。インテリアもアルファらしいスポーティさにあふれている。

試乗車に乗って走り出すとすぐに急な坂道で停止することになった。スタート&ストップシステムが働いて、上り坂の途中ですぐにエンジンが停止したので一瞬ひるんだが、ヒルスタートアシストが標準装備されているので、後退することなくスムーズに発進できた。

搭載エンジンは1.4リットルのインタークーラー付きターボで変わらないが、マルチエアによってより効率の高いエンジンになった。

99kW/190Nmのパワー&トルクは従来のモデルに比べると数値的にはややダウンしているが、マルチエアによる効率向上やTCTとの組み合わせによって走りのレベルは従来のモデル以上といえる。しかもダイナミックモードを選ぶと最大トルクは230Nmに達する。MiToをぐいぐいと加速させていく力強さがある。

アルファTCTは6速のデュアルクラッチで、これはフォルクスワーゲンのDSGやアウディのSトロニックなどと同じ仕組み。これまでのミトはマニュアル車しか設定がなかったので、AT車限定免許のユーザーなどは乗ることができなかった。2ペダルのTCTはユーザー層を広げる仕様として大いに歓迎していい。

TCTを搭載したモデルの発売にあたって価格も引き下げられたので、アルファの持つ特徴的なデザインやスポーティな走りが、ますます身近なものになったといえる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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