【新聞ウォッチ】新日鉄・住友金属、異例のスピードで“巨大合併”合意

モータースポーツ/エンタメ 出版物

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年2月4日付

●新日鉄・住友金属合併へ、来年10月めど、粗鋼生産、世界2位(読売・1面)

●新日鉄・住金合併検討、車業界期待と距離と(朝日・13面)

●この人:「ロードスター」開発者から山口東京理科大教授に転身・貴島孝雄さん(東京・3面)

●自動車の楽しさ伝えるソフトを、ゲームなど、トヨタ、アイデア募集(東京・8面)

●電機6社が増収増益、4~12月、エコポイントなどで(東京・8面)

●シャープ、台湾・奇美と提携、液晶パネル生産分担(日経・1面)

●トヨタ系10社、最終増益、4~12月期部品など販売好調 通期、2社のみ上方修正、円高で先行き不透明感(日経・13面)

●東レ、最終黒字540億円、今期、繊維好調、再び上方修正(日経・15面)

●マツダ、最終赤字26億円、4~12月、円高で輸出採算悪化(日経・15面)

ひとくちコメント

新日本製鉄と住友金属工業が、2012年10月1日をめどに合併に向けた検討を始めたと発表した。大相撲の八百長問題を取り上げた東京を除くと、きょうの各紙が1面トップをはじめ、経済面、社説などでも大きく報じている。

国内鉄鋼業界1位と3位の“巨大合併”のニュースが流れたのは3日午後3時過ぎ。東京証券取引所が店じまいをしてからだった。勿論、夕刊にも間に合わない。これだけのビッグニュースをどのメディアも事前にすっぱ抜けなかったのは情けない気もするが、「公正取引委員会にも相談する間もなく、実質的な交渉から合併合意までわずか1か月余り」という異例のスピードで進んだことからみてもやむを得なかったのだろう。

今後、両社は「持ち株会社」を設立した上で、傘下に事業会社を抱える方向で検討する。両社の社長を共同委員長とする「統合検討委員会」を設置し、統合比率や新社名、本社などの詳細を決める。独禁当局の認可を得られれば、12年4月をめどに合併契約を結ぶという。

ただ、合併の実現に向けて気掛かりなことは「統合検討委員会」での双方の話し合いである。業界1位と3位の“巨大合併”といえば、自動車業界なら、トヨタとホンダが合併するようなもの。最近では、キリンとサントリーの経営統合交渉では、最終段階で統合比率などを巡って折り合いがつかず、破断したケースもあるほどだ。

とはいえ、両社が得意分野を持ち寄ることで、オールジャパンとして国際競争力を引き上げられるなら、世紀の巨大合併が実を結ぶまであたたかい目で見守りたい。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】スライドドア採用にカスタム廃止、大胆進化のムーヴ「四角く見せたくなかった」動きのデザインとは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. セリカに次ぐ「リフトバック」採用のカローラは、50年経ってもスタイリッシュ【懐かしのカーカタログ】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る