欧州新車販売、回復に向け明るい兆し…1月実績

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ACEA(欧州自動車工業会)は16日、1月の欧州全域(EU+EFTA全28か国)の新車販売結果を公表した。総販売台数は107万2548台。前年同月比は1.1%減と、10か月連続で前年実績を下回った。

5大主要国では、ドイツが前年同月比16.5%増の21万1056台と2か月連続で増加。フランスも8.2%増の18万5521台と、9か月ぶりに前年実績を上回った。

しかし、イタリアは前年同月比20.7%減の16万4356台と、10か月連続のマイナス。英国も12万8811台にとどまり、前年同月比は11.5%減と7か月連続の前年実績割れだ。スペインも23.5%減の5万3632台となり、7か月連続で前年実績を下回った。

主要9社の販売実績は、1位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同月比6.0%増の23万7212台と、10か月ぶりに前年実績をクリア。VWブランドは5.2%増の12万9139台、シュコダブランドは9.7%増の3万6183台、セアトブランドは10.0%減の2万3850台とそろって回復した。アウディブランドも、3.6%増の4万7916台と6か月連続で前年実績を上回った。

2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比3.6%減の14万5472台と9か月連続で減少。その内訳は、プジョーが2.3%減の7万9667台、シトロエンが5.0%減の6万5805台と、ともに不振だ。

3位のルノーグループ(ダチアを含む)は、11万0132台を販売し、前年同月比は4.8%減と、7か月連続のマイナス。低価格のダチアブランドは18.7%増の2万0475台と好調だったが、ルノーブランドは8.9%減の8万9657台と落ち込んだ。

GMを抜いて4位に浮上したのは、フォードモーター。しかし、その販売台数は8万5295台にとどまり、前年同月比は9.4%減と、10か月連続で減少した。一方、5位のGMグループ(オペル、シボレー、サーブを含む)は、8万4857台を販売。前年同月比は4.5%増と、2か月連続で前年実績を上回った。

6位のフィアットグループ(ランチア、アルファロメオを含む)は、8万0018台を販売。前年同月比は20.1%減と、11か月連続のマイナスだ。ブランド別では、アルファロメオが38.7%増の1万2227台と健闘。しかし、フィアットが26.3%減の5万9498台、ランチアが23.5%減の7759台と大幅減に見舞われた。

7位のBMWグループ(MINIを含む)は、5万6165台を販売し、前年同月比は20.1%増と、5か月連続のプラス。BMWブランドは23.8%増の4万6861台、MINIブランドは4.4%増の9304台と、両ブランドともに好調だ。

トヨタグループ(レクサスを含む)はダイムラーを抜いて、8位へ。しかし、その販売台数は5万1985台で、前年同月比は11.1%減と、12か月連続のマイナスだ。トヨタブランドは10.5%減の5万0624台、レクサスブランドは29.1%減の1361台と不振が続く。

9位のダイムラー(メルセデスベンツ、スマート)は4万6769台で、前年同月比は13.7%増と2か月ぶりに前年実績を上回った。ブランド別では、メルセデスベンツが12.4%増の4万0419台、スマートが22.7%増の6350台と、スマートは久々の回復だ。

トヨタ以外の日本メーカーでは、日産が前年同月比2.1%増の3万4920台と、7か月ぶりのプラス。しかし、スズキは9.9%減の1万5345台、マツダは7.8%減の1万2800台、ホンダは18.3%減の1万1535台と苦戦している。一方、三菱は48.7%増の9908台と、6か月連続で前年実績を上回った。

韓国メーカーでは、ヒュンダイが2万8600台を販売し、前年同月比は2.1%増と2か月連続のプラス。キアは11.4%減の1万6907台で、2か月ぶりにマイナスへ転じた。

1月の欧州新車セールスは、前年同月比1.1%減と、2010年12月の2.7%減から持ち直した。ドイツやフランスをはじめ、オランダ、ベルギー、オーストリア、スイスなどでは前年実績を上回っており、明るい兆しが見えてきている。

《森脇稔》

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