マツダは、アイドリングストップシステム「i-stop」が機械振興協会の第8回新機械振興賞で「機械振興協会会長賞」を受賞したと発表した。
機械振興協会会長賞は、機械工業にかかわる優秀な研究開発と、その成果の実用化によって機械工業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関、研究開発担当者に対して贈られる。
アイドリングストップシステムは、燃費向上に役立つ技術だが、i-stopが実用化される前の従来のアイドリングストップシステムは、エンジン再始動に要する時間が長く、作動音や振動などの問題もあり、普及しなかった。
マツダのi-stopは、エンジン始動時の燃焼力を最適にするため「ピストン停止位置制御」によって停止中のエンジンのシリンダー内に直接燃料を噴射・爆発させることでピストンを押し下げて再始動させる。また、燃焼室内の空気をクリーンにする「燃焼室掃気制御」など、先進的な技術を導入した。これによってi-stopでは、常に約0.35秒での素早い再始動が可能で、作動音や振動を抑えた自然な使い心地を実現した。
今回の受賞は、これら技術をオートマティック車でも実用化し、普及につなげた点が高く評価された。
i-stopを実用化してから各自動車メーカーとも実用性の高いアイドリングストップ機能を開発。現在多くの新型車に採用されている。
同賞はマツダの開発担当者だった猿渡健一郎氏、田賀淳一氏、水落洋行氏の3人が受賞した。