帝国データバンクは、2月25日発刊の経営情報誌『TDBレポート108号業界動向2011-II』で、96業界224分野の業界動向を調査、2011年度の業界天気を予測した。この中から、主要44業界50分野の2011年度の天気予測を発表した。
それによると2011年度の主要業界の天気予測は「快晴」がゼロ、「晴れ」が総合商社の1分野、「薄日」が鉄鋼や建設機械など5分野、「曇り」が損害保険や半導体製造など21分野、「小雨」がトラック輸送や自動車製造など12分野、「雨」がリースや人材派遣など9分野、「雷雨」が居酒屋チェーン、パチンコホールの2分野となった。
2010年度との比較で天気が「改善」したのが15分野、「横ばい」が30分野、「悪化」は5分野で、全体的には横ばいから改善に向かっている。自動車製造はエコカー補助金終了による反動減で「曇り」から「小雨」にダウンした。
改善傾向とはいえ、50分野のうち、23分野が「雨もよう」(小雨-雷雨)となっている。特にリースや建設、工作機械製造など、企業の設備投資動向に業況が左右される分野の回復の足取りが重い。
前年度比で悪化したのは、エコカー補助金が終了して国内需要の反動減となっている自動車製造や、家電エコポイント制度の終了で底上げ効果が途切れる見通しの家電製造、家電小売、新興国の低価格製品との競争が激化している石油化学基礎製品製造などとなっている。