「全日本選手権フォーミュラ・ニッポン」(Fニッポン)のシリーズ運営団体、日本レースプロモーション(JRP)は3月23日、当初は4月16〜17日に開催予定だった三重県・鈴鹿サーキットでの今季開幕戦に関して、「5月14〜15日に延期して開催する」と正式発表した。
東日本大震災の被災地からは比較的離れており、開催インフラに関して大きな問題はないと思われる鈴鹿だが、やはりガソリンを使用する競技として、被災地事情等を鑑みた判断に落ち着いた格好だ。プロ野球(特にセ・リーグ)の開幕延期を巡っての騒動が今も続き、サッカー・Jリーグも4月下旬の再開となっており、妥当な判断と言うべきだろう。前売りチケットの取扱については、鈴鹿サーキットのウェブサイトにて公表される。
新日程となった5月14〜15日は、本来なら栃木県・ツインリンクもてぎで第2戦の開催が予定されていた週末。もてぎに関しては震災の影響で3月中の営業が中止になるなどしており、どうやら5月のFニッポン開催は不可能という判断になった模様。そこで、開催可能な鈴鹿戦をもてぎ戦の日程に延期して今季の開幕を迎える、という総合的な判断となったのである。鈴鹿ともてぎが共に株式会社モビリティランドの運営するサーキットであることも、このスムーズな判断には好影響をもたらしたと言えそうだ。
もてぎ戦の延期日程については現段階での発表はなく、6月4〜5日の大分県・オートポリスでの第3戦(当初予定)の開催が先に来るかたちになることは間違いないだろう。
震災の影響は日本のモータースポーツ界にとっても大きく、岡山国際サーキットで4月2〜3日に開催が予定されていたSUPER GT(スーパーGT)第1戦も既に延期が決定。また、もてぎで4月9〜10日に開催予定だったスーパー耐久シリーズの第1戦も延期が決まっており(同地でのMotoGPも延期決定)、現段階では4月30日〜5月1日に富士スピードウェイで開催予定のSUPER GTが、国内4輪主要カテゴリーの幕開けレースという位置づけになる。
なお、JRPは今季の開催レースを「東北地方太平洋沖地震復興支援大会」として実施することを決めている。