23日に開幕したバンコクモーターショーで一般に初公開された、ホンダの新興国戦略車『ブリオ』。39万9900バーツ(約110万円)からという低価格もあり、モーターショー会場では“現実的な新型車”として来場者からもっとも注目されているクルマの1台だ。
ブリオはバンコク近郊のアユタヤにあるホンダオートモービルタイランドの工場で4月から生産がスタートする予定だが、その生産についてひとつの不安要素がある。
それは東日本大震災の影響だ。ブリオはMT車で約93%の部品現地調達率を達成しているが、電子部品など一部は日本から持ち込んでいる。その中のいくつかが、震災で日本の工場の操業が止まっていることで供給が間に合わなくなる可能性があるというのだ。
「4月9日までの部品はあり、その後ソンクラン(タイのお盆休み)に入ります。そのソンクラン明けの生産用にしっかり在庫があるのか、一生懸命確認を進めているところです」(ホンダオートモービルタイランド社長斉藤誠二さん)
日本だけでなく世界各地自動車生産に影響を与えている今回の震災だがここタイでの現地生産にも影響を及ぼす可能性がある。