新井、奴田原、2011年IRCに参戦…STIがサポート

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
新井選手
新井選手 全 4 枚 拡大写真

20日、スバルテクニカインターナショナル(STI)は、新井敏弘選手、奴田原文雄選手がそれぞれのチームで、2011年のIntercontinental Rally Challenge(IRC)に「R4」規定のスバルインプレッサで参戦することを発表した。

それぞれのチーム体制は、新井選手が「TEAM ARAi」としてのエントリーとなり、奴田原選手が「ADVANチーム奴田原(仮称)」からのエントリーとなる予定だ。

TEAM ARAiはアライモータースポーツが運営するチームで、これまでPWRCをメインに参戦していたが、2011年はPWRC(予定では北海道ラリーに参加)の他、IRCに5戦(フランス、ポルトガル、ハンガリー、スコットランド、キプロス)ほど参戦する。奴田原選手はIRCのためにADVANの支援を受け新しいチーム体制で3戦(ポルトガル、チェコ、スコットランド)に挑む。

STIは、『インプレッサ』向けのR4公認パーツを開発し、これらのチームに供給する。タイヤは両チームともADVANのサポートを受けることになる。それぞれのチームは、ヨーロッパのエンジニアやスタッフが実際の車両製作なども担当するそうだ。

参戦にあたって、両選手は次のようにコメントしている。

「IRCは、現在ガチガチにFIAルールで規制されたWRCにとらわれない形式のラリーや昔のラリーなどもあり、とても面白いラリーと聞いています。R4パーツの開発も順調で、とくにグループNより軽量化とサスペンションの構造変更などの効果を実感しています。グラベルなら表彰台も狙えるのではないかと期待しています。また、タイヤメーカーが横浜ゴムになったので、ピレリのときにできなかった、タイヤの開発に直接携われるのも助かっています」(新井選手)

「IRC参戦はとても緊張していると同時にとても興奮もしています。長年ランサーに乗ってきましたが、R4仕様のインプレッサは運転していてとても楽しい車です。まだ2回ほどのテスト車両による走行ですが、ハンドリングが素直と感じました。新井選手とはライバルのように言われていますが、実際には友人みたいなもので、二人でIRCに参加できることをうれしく思っています。IRCは2010年のチェコにスポット参戦していますが、街中でスーパーSSを開催するなどWRCにはない面白さがあるイベントです」(奴田原選手)

WRCにおいて新井選手といえば、インプレッサにピレリタイヤの組み合わせが定着している。これに対して奴田原選手はADVANカラーの『ランサー』が有名だ。IRCでは、インプレッサにADVANタイヤという関係になる。

また、新井選手と奴田原選手のチームにパーツ供給を行うことに対して、STI主査 嶋村誠氏は次のように語る。

「正直なところ、三菱車と関係の深いチームへの支援に反対する意見もありました。しかし、モータースポーツを盛り上げたい気持ちに違いはなく、STIにとっては自社のパーツを使ってくれるユーザーには変わりはないので、差別する必要はないとの認識でユーザーチームをサポートしていきます」(嶋村氏)

続けて嶋村氏は、IRC参戦でWRCのサポート体制について、「R4パーツはWRCで使用することが認められています。PWRCやWRCなどに出場するチームにはこれまでどおりグループNの車両やパーツにくわえ、R4パーツもラインナップされることになります」と語る。

R4インプレッサのデビューは5月のフランス(ツール・ド・コルス)からの予定だ。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  2. 4億円オーバーのV12エンジン搭載「完全アナログ」なハイパーカー登場!
  3. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  4. ポルシェ『911スピードスター』が劇的な復活? 992.2世代に最後の打ち上げ花火!
  5. かつてのマーチ、新型日産『マイクラ』英国発売に、SNSでは「英国は小型車の価値を知ってる」「日本でも売りゃいい」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る