20日に開幕したニューヨークモーターショー。マセラティブースでは、『グラントゥーリズモMCストラダーレ』の米国仕様が初公開された。車名を含めて、欧州仕様との違いに注目だ。
グラントゥーリズモMCストラダーレは、2010年9月のパリモーターショーでデビュー。『グラントゥーリズモS』をベースに、ワンメークレース参戦マシンの『トロフェオ・グラントゥーリズモMC』のノウハウをフィードバックして完成した最強のマセラティである。
ベース車両に対して、軽量化やエアロダイナミクス性能の向上を実施。4.7リットルV型8気筒ガソリンユニットは、最大出力が10ps高められ、450psを発生する。この結果、0-100km/h加速4.6秒、最高速301km/hのパフォーマンスを実現。もちろん、サスペンションやブレーキは強化され、ハンドリング性能も引き上げられている。
今回初公開された米国仕様は、車名を欧州仕様のグラントゥーリズモMCストラダーレから、『グラントゥーリズモMC』に変更。さらに、2シーターだったグラントゥーリズモMCストラダーレに対して、後席も追加された。米国は、かつて2シーターのメルセデスベンツ『SL』にも、リアシートが装備されたお国柄。マセラティも現地顧客のニーズに合う変更を、米国仕様に施したわけだ。
エンジンは欧州仕様と共通。4.7リットルV型8気筒ガソリンユニットは、最大出力450ps、最大トルク52kgmを発生する。違いはトランスミッション。電子制御セミATの「MCレースシフト」は、ZF製の6速ATに変更された。0-100km/h加速は4.9秒、最高速は298km/h。欧州仕様に対して、それぞれ0.3秒、3km/hのビハインドとなる。
マセラティは、「米国の顧客の嗜好に合わせ、通常のATと後席のある4シーター仕様とした」と説明。それでもグラントゥーリズモMCは、米国に導入された市販モデルのマセラティとしては、歴代最速のパフォーマンスを発揮するという。