【レクサス CT200h 試乗】走りは痛快、パワートレインが惜しい…森口将之

試乗記 国産車
レクサスCT200h
レクサスCT200h 全 12 枚 拡大写真

『HS250h』では希薄になっていた「レクサスらしさ」が戻ってきたような気がした。前輪駆動車でありながら、走り味が『IS』や『GS』に似ていたからだ。ヒップポイントからしてHSよりかなり低いし、ステアリングの反応は鋭く、その後は後輪の安定したグリップを感じつつ、気持ちよくコーナーを抜けていける。

なかでも感心したのが「Fスポーツ」。同じ名称のISと共通で、ひとつひとつの反応がさらにクイックになって、痛快そのものだ。なのに乗り心地は固めながら、ショックの角をうまく丸め込んでくれて、他のグレードより快適に思えるほど。ISについてもいえることだが、国産車で初めてヨーロッパのプレミアムブランドのレベルに並んだ感がある。

ここまで足がいいだけに、残念なのがプリウスと同じハイブリッドシステムだ。スポーツモードを選んでもメーター照明の色が変わってタコメーターが出現し、アクセルやステアリングのレスポンスがやや鋭くなるぐらい。パドルシフトは減速時や一般的な加速ではパドル操作でエンジン回転数を変えられるのに、肝心の全開加速ではそれができないのだ。せめてスポーツモードにしたときぐらいは、完全マニュアルにして吹け上がり感を味わえるような思い切りが欲しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

《森口将之》

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