トヨタ紡織は10日、オーストリアの自動車部品メーカーであるポリテックから自動車内装事業を買収することで合意したと発表した。
トヨタ紡織は、欧州地域統括会社であるトヨタ紡織ヨーロッパ(ベルギー)を通じて、ドイツ、ポーランド、南アフリカに展開するポリテックの開発拠点1拠点、生産工場8拠点を取得。今年7月には新会社「ボウショク・オートモーティブ・ヨーロッパ」としてドイツゲーレッツリート市を基点に3カ国で営業を開始する予定となっている。
ポリテックはBMW、ダイムラー、フォルクスワーゲングループ、オペルなどドイツ大手自動車メーカーのドアトリムや天井などの内装部品を手がけており、欧州車特有のクオリティーや質感、技術ノウハウを持つ。
ポリテックの内装事業は、2010年年12月期の売上高が3億4013万ユーロ(約408億円)、営業利益が224万ユーロ(約3億円)で従業員数は2000人を抱える。
今回の内装事業の買収について、トヨタ紡織の豊田周平社長は「今回の事業取得により、欧州技術とのコラボレーションによるトヨタ紡織の内装技術力の強化、欧州自動車メーカーとのビジネスを同時に実現する。これまで培ってきたモノづくりを基本に、お客様に喜んでいただける魅力的で高品質な製品を提供し、将来的にはシートへの事業範囲の拡大や、欧州自動車メーカーの欧州以外の海外展開にも精力的に参画していく」とコメントしている。