これまでブリヂストンは、ランフラットタイヤの販売を新車装着用でのメーカーへの供給、それに伴うリプレイス用を主体としてきた。それは運転手がパンクしたことに気づきにくいというランフラットタイヤの特性ゆえ、空気圧警告装置のない車両への装着を強く推奨できないという理由があったのだ。
ところが、7月1日から発売開始となる新世代ランフラットタイヤ『POTENZA S001 RFT』は方針を一転。新車時にランフラットタイヤを装着していなかった車両に対しても積極的に売り込むことになった。
その方針のもと、ブリヂストンは別に2つの製品を用意する。それがタイヤ空気モニタリングシステム『TPMS B-01』と、ランフラットタイヤ対応の強度試験をクリアするアルミホイール『Prodrive GC-012L』、『Prodrive GC-014i』、『ECO FORME CRS111』だ。
タイヤ空気モニタリングシステムTPMS B-01は、その名の通りホイール内に取り付けたセンサーからの電波でタイヤの空気圧の異常を知らせる装置だ。また、アルミホイールは、ランフラットタイヤに対応するために強度を大幅に上げている。これは空気圧ゼロで走行するとホイールには大きな衝撃が伝わるという事情がある。従来品の強度のままランフラットタイヤを装着して空気圧ゼロで走行すると、最悪の場合、ホイールが破損する可能性が高かった。そこでブリヂストンは、新世代ランフラットタイヤの投入にあわせて市販向けアルミホイールにも新しい独自強度試験を設定。それをクリアする製品を投入したというわけだ。
こうした取り組みをブリヂストンは「Vehicle Free(ビークルフリー)」と呼ぶ。新世代ランフラットタイヤ+後付けの空気圧モニタリングシステム+強度の高いアルミホイールという3点セットでの装着が、安心してランフラットタイヤを利用する方法であると同社はアピールする。