国内大手自動車部品メーカーの2010年度業績…増収増益に、下半期は苦戦

自動車 ビジネス 企業動向

日本自動車部品工業会は、自動車部品専門企業83社の2010年度の経営動向を各社の連結決算短信から集計・分析し、6月24日に発表した。4月1日現在での正会員企業411社のうち、上場企業で、自動車部品の売上高比率が50%以上あり、前年同期比較が可能な企業が対象。

それによると、合計売上高は前年同期比12.3%増の18兆9801億円となり、収益でも営業利益が同95.3%増の1兆1538億円と増収増益となった。

東日本大震災は年度末の3月に発生したため、2010年度の業績への影響は軽微で、年度上半期までエコカー補助金制度の効果で国内販売が好調だったのに加え、年度を通して輸出・海外生産が好調だったことから国内の自動車生産台数が増加、サプライヤーの業績も好調だった。

経常利益は同86.8%増の1兆1563億円、当期純利益が同213.4%増の6552億円となった。

ただ、下半期6カ月間だけを見ると売上高は同1.0%減の9兆4060億円と減収で、収益も営業利益が同20.0%減の4971億円と減益だった。

設備投資の動向を見ると、海外向けの設備投資が回復してきたことや、生産再編のための設備投資も一部あったため有形固定資産取得のための支出は前年度比7.5%と増加に転じたが、減価償却費はそれ以前の設備投資の抑制や減損を反映し同11.4%減少した。

一方、2011年度の業績見通しに関しては、東日本大震災の影響で、自動車各社の生産計画をはじめ不確定な要素が多く、現時点で未発表の企業が多いため今回の経営動向では集計を行っていない。

部工会では、各社ともサプライチェーンの復旧・復興、生産の早期回復に努めているが、当面の各社の資金繰り状況については、二次部品メーカー以下も含めて注視していく必要があると指摘している。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. “空気圧が減る理由”を徹底解説! 今日から始める賢いタイヤ管理術~Weeklyメンテナンス~
  4. 約67万円から買える小型トラック、印タタが「エースプロ」発表…EVも用意
  5. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る