【トヨタ プリウスα 試乗】優れた走りの質感と使い勝手の制約…松下宏

試乗記 国産車
トヨタ プリウスα
トヨタ プリウスα 全 6 枚 拡大写真

『プリウスα』は東日本大震災の影響で発売が1か月ほど遅れたが、その間にも予約注文を集めていたので、発売された時点ですでに1年待ちという圧倒的な受注台数を記録した。

【画像全6枚】

すでにベースの『プリウス』がたくさん走っているので同じクルマじゃ嫌だという人や、プリウスの室内空間やラゲッジスペース、乗車定員などに物足りなさを感じていた人が、一気にプリウスαに飛びついた結果だ。この売れ行きは大したものだが、納車が1年以上先というのでは、勧め方にも困ってしまう。

プリウスの名前が付いていて、見た目もプリウスと似た印象があるが、ボディパネルはプリウスと同じものはひとつもなく、インパネデザインも部分的に似ているが全体的には大きく異なる。

それ以上に違うのが走らせたときの印象で、プリウスに比べると格段に乗り心地や静粛性が良くなっている。走りの質感という観点から見たら、プリウスとは全く違うクルマだと言っても良い。特に17インチタイヤを履いたツーリングセレクションが好印象だった。

動力性能はプリウスと同じで車両重量が重くなっているので、走り出す瞬間はややもっさりした感じがあるが、走り出してしまえばそれも気にならない。ギア比によってカバーしている部分もあるので不満を感じるような性能ではない。

ただ、いろいろな意味で良い面と悪い面とを合わせ持つのがプリウスαだ。たとえばより走りの質感に優れた17インチタイヤ装着車は、最小回転半径が『ランドクルーザープラド』と同じ5.8mに達する。ボディが違うのでは取り回しの感じはプラドとは異なるが、16インチタイヤの標準車なら5.5mなのだ。

室内空間が広くて3列目のシートにも大人が座れるくらいの空間があるのは良い点だとしても、全高が1575mmでは普通のタワーパーキングには駐車できない。何とか1500mmに収められなかったものか。

5人乗りより7人乗りのほうが魅力的だが、リチウムイオン電池搭載車は価格が高くなる上に生産が厳しく、納車は完全に1年以上先になる。エコカー減税が終わった後でないと手に入れることができない。ニッケル水素電池を搭載した5人乗りも納期をしっかり確認する必要がある。

魅力的な部分も多いクルマなのに、お勧めしきれない点もいろいろあり、もどかしさを感じさせられるクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『セリカ』復活へ、「現代版GT-FOUR」なるか?…土曜ニュースランキング
  2. ゼンリン、「都道府県型キーホルダー」全47種を発売…地図ブランドから誕生したカラビナ型アクリル雑貨
  3. 安いのに高品質はなぜ可能? ALNEXのプロテクションフィルムは技術と効率化が全く違う次元で施工されるPR
  4. トヨタ『セリカ』ついに復活へ、GRスポーツ戦略は3本柱に?
  5. ホンダ『ステップワゴン』『WR-V』『フリード』をレトロ&ワイルドに変身、ダムドが新カスタムパーツ4点を発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  2. 次世代圧電材料向け、「多能性中間膜」の量産化をJSTが支援…Gaianixxが開発
  3. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
  4. 【日産 リーフ 新型】次世代EVのスタンダードを描いた、“スーパーエアロ”と“スーパーフラッシュ”デザイン
  5. 神奈川個人タクシー、電脳交通のクラウド配車システム「DS」導入…S.RIDEとUberにも対応
ランキングをもっと見る