【ダイハツ イース プロトタイプ 試乗】エコランに徹して34.1km/リットル…千葉匠

試乗記 国産車
カムフラージュされたダイハツ イースのプロトタイプ
カムフラージュされたダイハツ イースのプロトタイプ 全 6 枚 拡大写真

植物模様の美しい(?)カモフラージュにちょっと邪魔されつつも、それがシンプル&スッキリ系のスタイリングであることはわかる。JC08モードで30km/リットルという低燃費が売りのダイハツ『イース』は、デザインも無駄を排した合理主義を貫いたようだ。

発売までまだ約2か月というタイミングで行われたイース・プロトタイプの試乗会。さすがに公道は走れず、東京・お台場の駐車場に特設された短いコースでの試乗だった。しかも基本的に燃費トライアルで、8分間で6〜8周。これを3回試した結果は…。

まずは普通にエコランして24.7km/リットル。次は街乗りペースに速度を上げて19.9km/リットル。3回目はエアコンOFFでエコランに徹したら、なんと34.1 km/リットルまで伸びた。この日も酷暑だったし、平均速度が30km/h前後と低いこともあってエアコンOFFの効果が大きく出たが、モード燃費を軽々と超えたのは新鮮な驚きだ。

『ムーヴ』や『タント』といったトール系が主流の軽自動車市場だが、広さという付加価値を追うなかで装備や車重が増え、デザインも付加価値訴求型になっている印象は否めない。イースはそんなトレンドに釘を刺す。低燃費という基本価値に手応えを実感してあらためてクルマを眺めれば、ヘッドランプは今どき軽でも珍しいほどコンパクト。これでよい…いや、これがいい。軽自動車の原点回帰---イースは合理性という原点の大事さを問い直すクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

千葉匠│デザインジャーナリスト
1954年東京生まれ。千葉大学で工業デザインを専攻。商用車メーカーのデザイナー、カーデザイン専門誌の編集部を経て88年からフリーのデザインジャーナリスト。COTY選考委員、Auto Color Award 審査委員長、東海大学非常勤講師、AJAJ理事。

《千葉匠》

千葉匠

千葉匠|デザインジャーナリスト デザインの視点でクルマを斬るジャーナリスト。1954年生まれ。千葉大学工業意匠学科卒業。商用車のデザイナー、カーデザイン専門誌の編集次長を経て88年末よりフリー。「千葉匠」はペンネームで、本名は有元正存(ありもと・まさつぐ)。日本自動車ジャーナリスト協会=AJAJ会員。日本ファッション協会主催のオートカラーアウォードでは11年前から審査委員長を務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. フォルクスワーゲン『ゴルフ』改良新型はよりシャープな表情に[詳細画像]
  2. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  3. 「日本車キラー」に強力な追加モデル、PHEVのロング仕様で盤石の構え…北京モーターショー2024
  4. “しなる”ホイールも装着! マイチェン『ヴェゼル』に新設定のホンダアクセス流「スポーツスタイル」[詳細画像]
  5. 話題のマツダ『EZ-6』、詳細スペックを公開! 後輪駆動でBEVは600kmの航続距離に
  6. 「プリウス顔」が前にも後ろにも!? トヨタ新モデル『bZ3C』、Z世代へアピールなるか…北京モーターショー2024
  7. 洗練&堅牢、モデリスタがトヨタ ランドクルーザー250 をカスタム[詳細画像]
  8. トヨタ『カムリ』新型が全車ハイブリッド設定で登場!…土曜ニュースランキング
  9. 【BMW 5シリーズ 新型試乗】シャシー、運動性能、価格。「523i」は最高のバランスを持つ1台…中村孝仁
  10. 日産 キックス 新型のスタイルは「堅牢」と「軽やかさ」を両立[詳細画像]
ランキングをもっと見る