【プジョー 508 試乗】コストパフォーマンスに優れた猫足…森野恭行

試乗記 輸入車
プジョー 508
プジョー 508 全 12 枚 拡大写真

Dセグメントに位置するプジョー『508』だが、こいつはたんなる『407』の後継車ではなく、上級の『607』を統合したモデル。

【画像全12枚】

ひと回り大きくなったボディは、日本での扱いやすさを考えると手放しでは賛成できないものの……ステイタス性が高まり、よりエレガントに、グッと上質に変身したのは確か。Eセグメントのモデルと並べても見劣りしないほどだ。

でも、より以上の変革は心臓の一新。407の2.2L直4&3LV6から、欧州で勢いを増す「ダウンサイジング化」の波に乗って1.6L直噴ツインスクロールターボに変更されたのだ。このエンジンとATのコンビは、すでに2011年モデルのシトロエンC5でも経験しているため、ビックリすることはなかった。でも、マッチングのよさには改めて感心させられた。

日常の領域で動力性能に不満がないのはもちろん、流すプラスαの元気な走りでも、静粛性やスムーズさは優秀なレベルに保たれる。トランスミッションはアイシンAW製で第二世代の6ATとなり、4速だった407の2.2Lモデルと比べても走りは全域で力強いのだから、ハッキリ言って文句をつけるところはない。

そして、プジョー伝統の「猫足」の進化も注目のポイントだ。407は足が突っ張った印象だったが、508の足は素直にストロークしつつしっかりと踏ん張り、しなやかな乗り心地と腰のあるフットワークをもたらしてくれる。バランスがいいのは16インチタイヤを履くアリュールで、しっとりとやさしい乗り心地はうっとりするほどだ。

それと比べると、17インチタイヤを履く上級のグリフは乗り味がちょっと硬質な印象。荒れた路面でバタつくタイヤと、ステアリングキックバックが気になる。だから、ボクのお薦めは断然アリュールで、5つ星評価もこのグレードのものだ。パノラミックガラスルーフを標準装備するSWでも400万円を切るのだから、コストパフォーマンスは高い。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

森野恭行|カーレポーター
生来のクルマ好きで、スモールカーから高級サルーン、高性能スポーツカー、はたまた2〜3t積みトラックまで、機会があればどんなクルマでもとことん試乗。出会ったクルマの個性や魅力、そして開発者が担当モデルにこめた情熱などを、新車紹介や試乗インプレッションなどを通して読者にわかりやすく伝えることを心がけている。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。1963年生まれ。

《森野恭行》

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