円高で50%超が海外調達を増加 検討

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経済産業省は、「現下の円高が産業に与える影響に関する調査」の結果を発表した。

調査は8月22~26日、大企業製造業61社、中小企業製造業83社、非製造業10社に1円円高が進行した場合の営業利益の減少額や現在の円高による収益の影響などを聞いた。

大企業・製造業は1ドル=76円の為替レートで企業の15%が営業利益で対前年比20%以上の減益になり、このレートが半年以上継続した場合には、32%が深刻な減益になると回答。

1ドル=76円の為替レートへの対応策は、「経営努力、製品設計変更等によるコスト削減」が67%と最も多く、「為替予約によるリスクヘッジが」が65%。1ドル=76円の為替レートが半年以上継続した場合には、50%超が原材料や部品の海外からの調達量を増加させるとし、46%が「生産工場や研究開発施設の海外移転」と回答した。

諸外国からの海外進出の誘致については、18%の企業が「受けている」と回答した。企業が政府に対して要望する対策としては「法人実効税率の引き下げ」が87%と最も多く、「継続的な為替介入」が63%、「経済連携の推進」が58%、「安定的な電力供給」が50%となっている。

また、中小企業では現在の円高水準では、減益となる企業が7割強で、半年継続した場合、減益を予想する企業が8割を超える。減益の原因としては、値下げ要請、他国企業との競争激化などがあげられている。

現在の円高水準での対応策は、経営努力によるコスト削減や取引の円建て化で、対応を考える企業が多いものの、為替水準が継続した場合、海外生産比率の増加を検討する企業が増える。

外国からの海外進出の誘致をうけている企業もあり、国別では中国が多く、アジアを中心に日本企業への働きかけがある。

《レスポンス編集部》

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