【VW エコドライブ世界選手権】オーストリアが3.75リットル/100kmで優勝…日本は6位

エコカー 燃費
Think Blue. World Championship 2011
Think Blue. World Championship 2011 全 23 枚 拡大写真

フォルクスワーゲンAGは9月11日、12日の2日間にわたり、エコドライブ世界選手権「Think Blue. World Championship 2011」を開催した。10か国の代表たちがドイツ・ベルリン~フランクフルトの約700kmを走破、オーストリアチームが3.75リットル/100km(約27km/リットル)で優勝を果たした。

1日目のプログラムでは、ベルリンからドレスデンを経由し、Zeulenrodaまでの380kmを走行。最終日となる2日目は、Zeulenrodaから山間部のOberhofへ、そして歴史ある住宅が立ち並ぶShluchternを経由し、ゴールとなるフランクフルトにある競技場Commersbank Arenaを目指した。

1日目の比較的平坦なコースとはうってかわり、2日目はアップダウンの激しい一般道の山道、および市街地での走行がメインとなった。気温はスタート地点のZeulenrodaで摂氏15.5度と冬の寒さとなった。エコドライブには適した温度で、燃費への好影響も期待できるが、これは各車とも条件は同じ。制限速度と規定時間の中で、いかに効率的な速度を維持できるかが課題となった。

『ゴルフ・ブルーモーション』で参戦する日本代表の工藤真輔氏は、この日のコースについて「日本とは速度域、信号のタイミングなどが異なり、コースを読むのが難しい。下りで燃費を稼ごうとすると速度が上がり過ぎてしまうため、規定の中でコントロールすることに専念した」と語った。

ドイツでは一般道でも100km/h制限の区間が多い。一方で、市街地に入ると50km/hに制限されるため、慣れないとその速度の差に翻弄されてしまう。ちなみに、ドイツの警察は速度の取締に厳密で、制限速度を1km/hでもオーバーすると取締の対象となるのだという。

ステージ3と4を終え、工藤氏は3.8リットル/100km(約26km/リットル)を記録。自身のベスト更新とまではいかなかったが、まずまずの成績。一方、ジャーナリスト枠として『パサートヴァリアント・ブルーモーションテクノロジー』で参戦した石井昌道氏は、4.5リットル/100km(約22km/リットル)を記録した。この日の成績と、1日目のものを組み合わせた平均の燃費が最終結果となる。

結果発表と表彰式は、フランクフルトにある競技場Commersbank Arenaで行われた。結果、1位はオーストリアで3.75リットル/100km、2位はフランスで3.76リットル/100km、スイスが3.8リットル/100kmと僅差だった。日本代表の工藤氏は6位で、4.03リットル/100km(約25km/リットル)だった。工藤氏は、「もうちょっと上に行けると思ったが、残念」と肩を落としながらも、「機会があれば、また挑戦したい」と語った。

一方、優勝したオーストリア代表のPlonk夫妻は今回の走りについて、「燃費の良い走りを研究し、クルーズコントロールに任せる走りを選択した。普段からエコドライブを心掛けており、その結果が実った」とコメント。クルマ自体が持つ走行性能に委ねるという、一見通常のエコドライブとは真逆の方法で結果を残したことで、ゴルフ・ブルーモーションが持つ性能の高さを証明した形となった。

また、ジャーナリスト枠で参戦した石井昌道氏は、パサートで4.78リットル/100kmを記録、見事トップとなった。石井氏は今回のエコドライブチャンピオンシップの結果について、「上位4位はすべてヨーロッパの参加者が占めた。ヨーロッパの人たちは一般道での速度域の高さ、コーナリングで高い速度を保つ方法や操作に慣れている。今回の燃費の差は、日本も含め僅差だった。技術よりも経験の差が結果に影響したのでは」と分析した。

フォルクスワーゲンは、今後もエコドライブと両立する走る愉しさを啓蒙するため、各国でイベントを実施していく。

今回のランキングは以下の通り。上位3位のみ最終燃費が明らかにされた。
1位:オーストリア…3.75リットル/100km
2位:フランス…3.76リットル/100km
3位:スイス…3.8リットル/100km
4位:ドイツ
5位:ポルトガル
6位:日本…4.03リットル/100km
7位:カナリア諸島
8位:中国
9位:スウェーデン
10位:オーストラリア

■Think Blue. World Championship 2011 公式ページ
http://www.volkswagen.co.jp/information/events/2011/0911/

《宮崎壮人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る