日産自動車の中国合弁会社、東風汽車有限公司の中村公泰総裁は13日、横浜市で記者会見し、2012年前半に市場投入する中国での独自ブランド「ヴェヌーシア」シリーズの現地調達率が「100%近く」となる見通しを示した。
ヴェヌーシアは、東風汽車が中国専用モデルとして開発を進めているブランド。合弁ブランドである「東風日産」より廉価で、主としてエントリー層の開拓につなげる。15年までに5モデルを投入し、年30万台の販売を目指している。
開発は東風汽車が広州市にもつ拠点で、中国人スタッフを中心に進めている。中村総裁によると「中国人の中国人による中国人のためクルマとして開発しており、現地スタッフのモチベーションも非常に高まっている」という。
最初の販売モデルは中国ではもっとも人気の高いセダンとなる。価格は合弁ブランドのモデルより相当安くなる見込み。中村総裁は、「一部マイコンなどは日本製の方がコスト安のケースもあり、全量中国製にこだわるわけではない」と言うものの、部品や資材調達はほぼ中国で賄う方針という。