【東京ゲームショウ11】PS Vitaの全貌…基調講演

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【TGS 2011】SCEが語ったPSVitaの全貌そしてPlayStation Suite
【TGS 2011】SCEが語ったPSVitaの全貌そしてPlayStation Suite 全 76 枚 拡大写真

東京ゲームショウ2011で15日、ソニー・コンピュータエンタテイメントのワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏と、SVP兼第2事業部長の松本有生氏は「PlayStation Vitaの全貌」と題して基調講演を行いました。両氏はこれまでに露出しているVitaの情報を整理すると共に、数多くのデモを披露して、その魅力を提示しました。

基調講演は大きく「コンセプト」「タイトルラインアップ」「AR/PS3との連携」「PlayStation Suite」の4部構成となりました。内容については過去の発表と重複する部分も多く見られたので、ここではデモの紹介を中心にレポートしましょう。

■レジスタンス

Vita専用タイトルとして、デモプレイと共に強力にプッシュされたのが『RESISTANCE BURNING SKYS』。吉田氏はVitaのシステム画面からソフトを起動し、プレイするまでの一連の手順と共に、内容を紹介しました。

Vitaではシステム画面からゲームアイコンをタッチして起動します。するとゲームの内容に関する最新情報が表示されます。左上から順に「MyResistance.net」「ゲーム起動アイコン」「プロフィール」「RESISTANCE 3 NEW DLC配信アイコン」「トーナメント専用アイコン」「PS Storeの最新情報」。いちいちPS Store画面を開かなくても、タイトルにひも付いたすべての情報が一望できる点が特徴です。

画面をタッチで下にスクロールすると、フレンド登録したユーザーの最新情報も表示されます。タイトルに関するトロフィー情報だったり、最新のコメントだったり。コメントをつけ返すことも可能です。こうしたUIからもわかるとおり、Vitaは3G/Wi-Fi環境下で楽しむと、より便利に使えそうです。

ゲームはおなじみのFPSスタイルで、目新しいところでは、タッチで武器を切り替えたり、グレネードを投げる地点を決められます。また相手のエネルギーを使って武器をカスタマイズすることもできるようになりました。当然ながら対戦機能も備えています。

■二種類のAR

Vitaにはリアとフロントの二種類のカメラが存在し、両者を用いてAR(拡張現実)ゲームもプレイできるようになっています。デモでは「ワイドエリアAR」「マーカレスAR」という二種類が披露されました。これらは現在ベータ版が開発中で、サードパーティからのフィードバックを受けつつ、改良が続けられています。

「ワイドエリアAR」とは、従来は1つのマーカーしか一度に認識できなかったものが、複数のマーカーを認識できる機能のこと。PSPでもARマーカーを認識できましたが、携帯ゲーム機のため、ちょっと手元が狂うとマーカーがカメラから外れてしまい、認識ができなくなる、といった課題点がありました。

それがVitaではマーカーからカメラの位置を話して、一度に複数のマーカーを認識できるようになりました。デモではテーブルの上で複数のAR戦車がポップアップし、対戦ゲームとして楽しんだり、テーブルの上に遊具を並べてバーチャルペットと遊んだり、といった応用例が紹介されました。

「マーカレスAR」は、その名の通りマーカーを使用せずに、実際の空間やアイテムをマーカーとして使用できる技術です。デモでは雑誌にカメラを向けると、Vitaが実空間を認識し、ピポザルを正しい角度でリアルタイムに表示するなどの様が示されました。一度に複数のピポザルを表示させ、360度正しい角度で表示させたり、画面タッチでふれあうこともできます。

■PS3との連動

PS3とVitaの連動では、▽トルネで録画したビデオをVitaで視聴▽PS3版『キルゾーン3』をVitaでリモートプレイ▽VitaをPS3のコントローラとして活用し、『リトルビッグプラネット』の特設ステージをプレイ、という3種類のデモが披露されました。

トルネのデモでは、Vita上でトルネのUIを操作して、撮りためたビデオをVitaで再生する様が披露されました。携帯ゲーム機ながら有機ELディスプレイの美麗な画面で、繊細なHD画質の映像を楽しめます。トルネのゲームライクなUIもVitaで快適に操作できます。

『キルゾーン3』のリモートプレイでは、PS3版のタイトルが違和感なくVitaでプレイできる様を披露。PS3とVitaではボタンの数が違いますが、背面タッチパネルの一部をトリガーボタンやLR3ボタンなどに割り振ることで、問題を解決しています。これらを使うことで「テレビとゲームでチャンネル争いがなくなる」とアピールされました。

最後にPS3向けコントローラのデモでは、『リトルビッグプラネット2』の特設ステージで、二人のプレイヤーがそれぞれデュアルショック3とVitaで協力プレイをする様子が紹介されました。

デモはステージの仕掛けをクリアしながら上に進み、コングにさらわれた女性リビッツを救出するという内容で、さながら『ドンキーコング』のオマージュといった内容。吉田氏がVitaの画面を指でなぞると、軌跡にあわせて飛行機が飛び、ステージ上の仕障害物を排除。それにあわせてリビッツがステージを進み、無事に救出となりました。

■PlayStation Suite

最後に「PlayStation Suite」についても情報がアップデートされました。「PlayStation Suite」はAndroid端末向けにPSの開発環境を提供する試みで、壇上では「Vitaにカジュアルコンテンツを提供する」という紹介がなされました。

開発環境のPlayStation Suite SDKは開発言語にC#を採用し、ゲームアプリケーション開発のための三次元グラフィックスのライブラリや、ノンゲームアプリケーションを開発するためのUIツールキットなどが含まれます。11月にベータ版を配信し、来年春よりコンテンツを配信予定としています。

デモではUIツールキットを用いて、手軽にゲームライクなUIを作成できる様子が示されました。また世界各地の写真をタップで切り替えると、それにあわせて時刻が変わる世界時計のアプリがタブレット端末で紹介され、非ゲームアプリの開発者もぜひ参加してほしいと呼びかけられました。

【TGS 2011】SCEが語ったPSVitaの全貌そしてPlayStation Suite

《小野憲史@INSIDE》

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