【VW ゴルフカブリオレ 日本発表】開放感を得るために

自動車 ニューモデル 新型車
VWゴルフカブリオレ
VWゴルフカブリオレ 全 12 枚 拡大写真

新型VW『ゴルフカブリオレ』のデザインで大事なポイントは、Aピラーの角度と長さだという。それにより、ドライバーが運転席に座った時に、ちょっと見上げると空が見え非常に開放感があるというのだ。

マーケティング本部プロダクト・マーケティング部プロダクトマネージャーの山崎信雄さんによると、最近のハードトップモデルではAピラーが長く、かつ寝ているので、開放感を得るのが難しいという。

「(ハードトップだと)屋根を何重にもたたんで格納できないので、ひとつのパネルが大きく長くなる。いっぽう、その長さの分だけ車体後方を伸ばすことはなかなか難しい。つまりルーフの長さに制約を受けることになります。そこでAピラーを長くし、屋根の長さを補わざるを得ないのです」

ゴルフカブリオレではソフトトップを採用した。それによりルーフの長さがある程度確保できため、Aピラーを短くし、開放感が得られたのだ。ちなみに先日まで日本でも販売されていた『EOS』は、ハードトップを5分割(大概のモデルは3分割)することで、この問題を解決したという。

また、Aピラーを寝かす理由は、制流効果が期待できるからだという。「(Aピラーを立てると)当然空気抵抗も悪くなるし、乱れた空気が巻き込んだり、風切音などにも難点が起こるのです。また、角度を寝かすことで、屋根を低くできるという利点もあります」という。屋根を開けたときの騒音や風の巻き込みを含めて快適にオープンエアで走れるかというのが重要な要素になっているのだ

最後に山崎さんは、「ロールバーが無く、これまで以上にスポーティでオープンカーらしいスタイルになっていながら、相変わらずゴルフとしての安全性、実用性、環境性能など全部兼ね備えているということが一番の売りです」とこのクルマの特徴を語る。

「日本人にとって、オープンカーそのものがまだまだなじみが薄いクルマだと思いますが、一番現実的に考えてもらいやすい要素があるクルマかなと思うので、ぜひ、“一度はオープンカー”と思われている方の最初の1台になってもらいたいです」

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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