【新聞ウォッチ】自動車回復基調、ホンダは“周回遅れ”で苦戦中

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ホンダ・フィットシャトル
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年9月29日付

●全日空機、一時背面飛行、機首下がり失速寸前(読売・1面)

●国内車生産回復基調、11カ月ぶり前年比増(朝日・11面)

●トヨタ、10・11月計画、国内生産、下方修正(朝日・11面)

●トヨタ新型HV名称は「アクア」来年1月発売(東京・7面)

●木金休業終了「節電効果」も負担は社員に「3か月が限界」(東京・7面)

●パナソニック、中国で5割、リチウムイオン電池生産、電子機器機向け国内拠点は半減(日経・1面)

●トヨタ、販売5500店充電拠点に、プラグインHV1月投入(日経・11面)

ひとくちコメント

自動車大手の8月の国内生産台数が東日本大震災後初めて前年比プラスに転じたという。8社の合計では前年同月比1.7%増の67万0837台で、このうち、トヨタ自動車は11.9増の25万2374台と、12か月ぶりに前年実績を上回った。

昨年の8月はエコカー補助金の終了を控えた駆け込み需要が多く、どこのメーカーもフル稼働の生産が続いた。増加率はわずかながらではあるが、その前年実績を上回ったことは、自動車生産が「おおむね正常化し、震災の影響はほぼ解消された」(毎日)とみられる。

ただ、国内生産の動向ばかりでは、企業業績の回復が鮮明になってきたとは言い切れない。きょうの毎日と日経には、主要8社の8月の国内・海外生産、輸出、国内販売の実績(速報値)を一覧表にまとめているが、4つの項目ですべて前年同月比プラスになったのは1社もない。例えば、国内・海外生産、輸出がプラスに転じたトヨタは国内販売では22.7%の大幅減。

一方で、4つの項目ですべて前年同月比マイナスとなったのはホンダ1社のみ。しかも、国内販売は47.3%減の3万4267台。日産ばかりではなく、スズキやダイハツにも抜かれた。国内生産でも、日産、スズキのほか、マツダにも追い抜かれて、いずれも5位に転落している。

ホンダは6月末から生産がほぼ正常化したが、「フル稼働となるのは9月の見込み」(毎日)というコメントも取り上げられている。先週、株価にも影響を与える週刊の経済雑誌が「どうしたホンダ」という的を射たレポートを掲載したが、8月の実績を見る限りでは“周回遅れ”からの巻き返しはかなり厳しいものがある。

《福田俊之》

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