被災オートバイの自動車重量税の還付と免税 実現へ

自動車 社会 行政

被災オートバイの自動車重量税について、廃車時の特例還付と買換え車両の免税措置が、ようやく実現することになった。4日の政府税制調査会(会長=安住淳財務相)で明らかになった。

震災で使えなくなったり、行方不明になった車両を抹消登録した場合や、被災地で3月11日以降にオートバイを買い換えた場合に、廃車当時に残っていた月数に応じて還付する。また買い換えた新しい車両の重量税と同額を免除する。

オートバイは排気量126cc以上の車両に自動車重量税が課税されている。四輪車も同様だが、その被災車両の特例措置は5月に成立した今年度一次補正に盛り込まれ、3月11日にさかのぼって適用されている。オートバイは重量税還付制度が整っていなかったために、四輪車のような特例還付についても先送りとなっていた。

財務省主税局は「還付は自動車リサイクル法に基づいて適正に解体されたものに限られる。オートバイはリサイクル法の対象外であるため還付はできない」と、当初説明していたが、自動車リサイクル法の対象でないだけで、オートバイにもリサイクル制度はある。

ユーザーや業界団体からの、同じ被災者で同じ税金を納付しているのに、オートバイだけが特例措置がないのはおかしい、という強い指摘を受け、ようやく三次補正に盛り込まれることになった。

税制改正が成立すれば、オートバイも3月11日にさかのぼって特例が受けられるが、被災の混乱からかなり時間が経過しているため、ユーザーが被災を証明する必要書類が揃えられるかどうかが問題だ。

同局担当者は「登録抹消手続きが必要だが、四輪車でもリサイクル還付と同じ書類を要求しているわけではない。ナンバープレートがない場合や罹災証明だけで対応している場合もある。国土交通省など関係省庁と相談して、できるだけ簡便でわかりやすい手続きにしていきたい」と、制度実現に向けた調整に入っている。

《中島みなみ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『GT-R』をオリジナルアルミボディでカスタム、「R356」がふるさと納税の返礼品に…三重県明和町
  2. ランクル最小モデル登場!トヨタ『ランドクルーザーFJ』世界初公開、日本発売は2026年央頃に
  3. どうやって駅構内に運んだ?『クロスビー』改良新型のJR浜松駅搬入の裏側をスズキが公開
  4. 特装車メーカー「トノックス」、超小型モビリティ「クロスケ」など展示へ…ジャパンモビリティショー2025
  5. 次期『Sクラス』はこの顔? メルセデスベンツ『ビジョン・アイコニック』発表…大型2ドアクーペ提案
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る