ソフトバンクとKDDI、iPhone 4Sの通信品質をめぐりバトル

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接続率調査の結果
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 ソフトバンクモバイルは7日、「iPhone 4S」の販売について記者会見を行った。会見では孫正義社長のプレゼンテーションの後、取締役専務執行役兼CTOの宮川潤一氏が壇上に立ち、通信規格の違いによるauに対する優位性をアピールするとともに、通信品質改善への取り組みについて説明した。

 まず速度について、「当社のW-CDMA HSPA方式に対応したモデルは14.4Mbps、auのCDMA(2000 1x) EV-DO Rev.Aでは3.1Mbpsと、双方を比べれば4.6倍違う」と説明。また、宮川氏が「最大のポイント」として上げたのは、「当社のW-CDMAならば、データ通信と音声を同時に扱えると言うこと」。

 「例えば、ダウンロードをしている最中に着信があった場合、ソフトバンクならば裏でダウンロードを続けているが、auの場合はダウンロードが切れてしまい、またイチからやり直さなければならない」

 常々指摘されてきた通信の品質については、「“いい加減にせい”と、Web上でも読み切れないほどの要望がたくさん入ってきた」と明かし、2010年4月から「電波改善宣言」として基地局の増設を急ピッチで進めてきたことを説明。2010年4月時点では6万局だったのに対し、2011年3月末には12万局まで増設、9月末の時点では16万局まで増えたという。「接続率の調査を直近でやったが、全ての項目で競合他社に追いついているわけではないが、お尻はちょっと見えてきた。背中に触るんじゃないかというところにまで来ている」と改善状況を述べ、Wi-Fiのアクセスポイントも10万まで整備したという。

 インフラの整備は引き続き取り組み、「今年と来年、あわせて1兆円を設備投資に回す」と語った。さらに、現在議論されている700/900MHzの周波数帯割り当てについては、まずは900MHz帯の獲得を目指していると述べたうえで、「900(MHz帯)をもらえれば、他社2社以上のインフラを作る」と言い切る。

 宮川氏によれば、「この場を借りてインフラへの整備状況について説明させて欲しい」と孫社長に直訴したそうで、iPhone 4Sを始めとするスマートフォンのラインナップ増加に応じて、キャパシティの増大に積極的に取り組んでいる姿勢を強調した。

 一方のKDDI陣営はというと、プレスリリースで「お客さまは、信頼性が高く、エリアが広いKDDIの3GネットワークでiPhone 4Sをご利用いただける」、また田中孝司社長のコメントとして「KDDIの安心で快適なネットワークで、お客さまにiPhone 4Sの素晴らしい機能をお楽しみいただきたい」と回線品質への自信をにじませる。

 さらに、「CEATEC JAPAN 2011」で行われたコンファレンスで、同社の高橋誠専務が「オープンインターネット時代に向けたKDDIの3M戦略」と題したテーマで講演。この中で「(通信速度を)カタログスペックで語ってもあまり意味はない」と語り、「速くてもつながらければだめ。我々は“つながるスマートフォン”を目指す。iPhoneが出たらぜひ試していただきたい」とソフトバンク陣営への対抗心を見せた。

《編集部@RBB TODAY》

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