【GARMIN nuvi 3770Vインプレ 後編】好評のシンプルUIは改良され使い勝手アップ

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太くくっきりと表示される道路、ルートは赤、曲がる方向は白い矢印で表示される。この分かりやすさがnuviシリーズの最大の特徴といえる。
太くくっきりと表示される道路、ルートは赤、曲がる方向は白い矢印で表示される。この分かりやすさがnuviシリーズの最大の特徴といえる。 全 12 枚 拡大写真

新しい機能から紹介したが、カーナビとしての基本性能についても触れておこう。まず強調したいのは、外観が変わり、様々な新機能も搭載されたが、nuviシリーズならではのシンプルさ、使いやすさはそのままだということ。

◆細かな部分までリファインされたインターフェース周り

nuviシリーズが人気なのは、シンプル操作にこだわったインターフェースで、初めてでも説明書なしでほとんどの操作ができるわかりやすさ、割り切りのよさが多くのユーザーに受け入れられたからだ。操作だけでなく地図表示もこの上なくシンプルで、初めて見た人はそのスカスカさに驚くほど。しかし、運転中に見るとこの地図が気持ちいいほどわかりやすい。

シンプル操作を貫いているため、複数ルートを同時検索して選択したり、検索したルート全体を自動的に表示するといったことは相変わらずできない。このあたりはややシンプルすぎるようにも思えるのだが、その点を差し引いてもnuviシリーズの使い心地は一種独特な、不思議な魅力がある。どんな魅力かというと表現が難しいが、国産モデルにはない操作感であることは確かだ。

このようにシンプル操作を受け継いでいる本機だが、何度か使っていると、同じに見える部分も実は進化していることに気がついた。文字入力画面はすっきりしたデザインにリファインされているし、目的地検索画面でも、自宅だけでなく勤務先も専用のボタンに割り当ててワンタップで呼び出せるようになっている。また、ガイド中の画面に新しいボタンが新設され、これをタップすると目的地検索、音量調整などのショートカットメニューが表示される。ぞれぞれはちょっとした事だが、その積み重ねで全体の使いやすさは確実にアップした。

また、シンプルといっても従来から交差点やジャンクションの拡大図、交通案内版の表示などはサポートされてきたのだが、本機では新たにレーン情報も表示されるようになった。さらに、音声案内の交差点名読み上げ機能も追加された。ドライバーに提供される情報は多機能なライバル機と全く遜色ないレベルになったといえる。

◆パソコンとの連携機能に加えて、AV機能もさらに強化

nuviシリーズは初期のモデルからパソコンとの連携を重視しており、また、カーナビ機能以外に数々のユニークな機能を採用してきた。本機でも電卓や単位換算機といった従来モデル同様の機能が搭載されている。

ここではパソコンとの連携機能とAV機能を紹介しよう。まずパソコンとの連携だが、走行軌跡のデータをファイルに出力することができる。このファイルはGPX形式という、地図ソフトやGPS関連の機器では標準的な形式のもの。そのため様々な用途に使うことができ、たとえばGoogleアースの地上の写真に走行軌跡を重ねて表示することが可能だ。

逆にパソコンからデータを送ることもできる。パソコンで見つけたお店などの場所を簡単にカーナビに送る方法がないかと思っている人は多いと思うが、本機はそれが可能。本機をパソコンとUSBで接続し、Googleマップで見つけた場所を右クリック。送信リンクから直接転送することができる。これは非常に便利だ。

そのほか、カスタムPOIという位置情報ファイルにも対応している。このカスタムPOIの活用例として、日本全国のオービス位置を収録したファイルが無料で配布されている。このファイルをダウンロードし、本誌に読み込ませれば、オービスに近づくと警告を発するようにすることができる。

一方、AV機能も充実している。ワンセグ機能こそ無いものの、音楽、動画、写真の各ファイルを再生可能。音楽ファイルはMP3、動画ファイルはWMVに対応する。写真ファイルはjpgファイルに対応し、写真共有サイトのPanoramioにアップされている写真の撮影場所にナビゲーションさせるといったことも可能だ。

本機はヘッドホン端子がないが、付属の変換アダプターをMicroUSB端子に差すことでヘッドホンが使える。本体サイズが小さく薄いので、ポータブルオーディオとして使っても全く無理がない。

《山田正昭》

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