ACEA(欧州自動車工業会)は16日、10月の欧州全域(EU+EFTA全30か国)の新車販売結果を公表した。総販売台数は104万4825台。前年同月比は1.4%減と、3か月ぶりに前年実績を下回った。
5大主要国では、ドイツが前年同月比0.6%増の25万8253台と4か月連続で増加。フランスも2.4%増の17万6103台と、2か月連続で前年実績を上回った。
英国は13万4944台を売り上げ、前年同月比は2.6%増と2か月ぶりのプラス。一方、イタリアは前年同月比5.5%減の13万2703台と、2か月連続の減少。スペインも6.7%減の5万7278台と、2か月連続で前年実績を下回る。
主要9社の販売実績は、首位のフォルクスワーゲングループ(アウディ、セアト、シュコダなどを含む)が、前年同月比4.3%増の25万0501台と、4か月連続のプラス。VWブランドが5.1%増の13万3234台、セアトブランドが7.6%増の2万2977台、シュコダブランドが2.4%増の4万0638台、アウディブランドが2.5%増の5万3482台と、いずれも好調だ。
2位のPSAプジョーシトロエンは、前年同月比6.4%減の12万7973台と5か月連続で減少。その内訳は、プジョーが3.3%減の6万9022台、シトロエンが9.7%減の5万8951台と、ともに落ち込む。
ルノーグループ(ダチアを含む)は、GMを抜いて3位に浮上。しかし、その販売台数は11万0072台で、前年同月比は2.6%減と、2か月ぶりのマイナスだ。低価格のダチアブランドが、5.4%増の2万3110台。主力のルノーブランドは、4.5%減の8万6962台と2か月連続で前年実績を割り込む。
4位に後退したのが、GMグループ(オペル、シボレー、サーブを含む)。その販売台数は8万2020台で、前年同月比は3%減と2か月連続のマイナスだ。
5位はフォードモーター。8万1739台を販売し、前年同月比は6.4%増と、2か月ぶりに増加した。
6位はフィアットグループ(ランチアやアルファロメオを含む)。6万8630台を販売したものの、前年同月比は10.2%減と、5か月連続のマイナスだ。ブランド別では、アルファロメオが21%減の8597台と、3か月連続で減少。ランチア(クライスラーを含む)は15.9%増の8171台と好調だ。主力のフィアットブランドは、13.1%減の4万9239台と不振が続く。
7位のBMWグループ(MINIを含む)は、6万5006台を販売し、前年同月比は2%増と、14か月連続のプラス。BMWブランドは1.1%減の5万1533台と減少に転じたが、MINIブランドは15.6%増の1万3473台と、好調を維持している。
8位は、ダイムラー(メルセデスベンツとスマート)。その販売台数は5万1536台で、前年同月比は9.6%減と2か月連続で減少した。ブランド別では、メルセデスベンツが11.1%減の4万5217台。スマートは3%増の6319台と回復を見せた。
トヨタグループ(レクサスを含む)は、9位。その販売台数は4万0838台で、前年同月比は10.8%減と、7か月連続のマイナスとなった。トヨタブランドは13.1%減の3万8890台。レクサスブランドは、『CT200h』投入の効果で84.8%増の1948台と、大幅増が続く。
トヨタ以外の日本メーカーでは、日産が前年同月比3.7%増の3万3385台と、4か月連続のプラス。ホンダは6.9%増の1万2713台と回復した。しかし、スズキは16.3%減の1万3159台と、5か月連続で減少。マツダも27.6%減の8445台。三菱も21.8%減の7636台と、3か月連続で前年実績を下回る。
韓国メーカーでは、ヒュンダイが3万0807台を販売し、前年同月比は18%増と7か月連続で増加。キアは35.6%増の2万9201台と、6か月連続のプラスとなった。
2011年1〜10月の欧州累計新車販売は、前年同期比0.9%減の1150万5000台となっている。