【ホンダ ASIMO 新型発表】開発者インタビュー…専用OSの開発は今後の課題

自動車 ビジネス 企業動向
ASIMO
ASIMO 全 4 枚 拡大写真
ホンダ『ASIMO』を動かす個々のモーターの制御は組み込みシステムで行ない、全体の制御をリアルタイムOSで行なっているそうだが、その構成はASIMO開発の当初から変わっていないのだろうか。

「そうですね、当初からリアルタイムOSを使っています」と開発責任者の重見氏。

今回の新型ASIMOでは手指を独立して動かしたり、繊細な動きも可能になるなど、どんどん動きが高度化している、ということはそれだけプログラムは複雑化しているということなのだろうか。

「確かに、そのとおりです。けれども階層化してミドルウェア化するなど、対策は行なっています」。

今後、ASIMOの開発が進めばやがて企業への貸し出しなどオープンな存在になる可能性も高まる。その場合、複雑なソフトウェアではなく、操作や管理の難易度を下げるためにもOSを開発する必要はないのだろうか。

「ASIMOには色々な技術が使われていますので、それに最適化したロボットOSという観点から言えば、OSの開発は私たちの中でも今後の重要な開発テーマとなっています」。

現在までに人間を模したロボットには様々なレベルのものが存在しているが、重見氏はヒューマノイドロボットの定義をどう考えているのだろうか。

「難しいですね。私たちはASIMOをヒューマノイドロボットと考えてますが、まだ各社各様に捉えている状況です。これから世の中に浸透していくことで、自ずと定義されていくんじゃないでしょうか」。

「ところで、今回のASIMOの進化で最も注目されたのは、どこでしたか?」。重見氏からの逆質問に対し、自律的な動きも感心したが、筆者が一番注目したのはアクションの激しいジャンプ、それも片足ジャンプだったと答えた。

「ジャンプですか。あれは空中でバランスを取るのが大変だったんですよ」。何と、着地時にバランスを取るのではなく、ASIMOはジャンプの瞬間、空中でバランスを取っていると言うのである。これからのホンダロボティクスの開発、ASIMOの成長ぶりが楽しみだ。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  3. ヤマハの3輪スクーター『トリシティ』が進化! SNSでの注目は「デザイン」と「屋根が付くか」
  4. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  5. 「動画を観る」もっとも良い方法とは? トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の場合は?[車内エンタメ最新事情]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る