イタリアのランチアと、米国のクライスラー。フィアットとクライスラーグループが資本提携したことにより、兄弟関係となった両ブランドが、デザインの改革に乗り出すことがわかった。
責任者はロレンツォ・ラマチョッティ氏。同氏はピニンファリーナで30年以上のキャリアを積んだ後、最近ではフィアットグループのデザインディレクターとして傘下のフェラーリやマセラティのデザインを指揮。同氏が監督したモデルには、フェラーリ『F430』、『550マラネロ』、『612スカリエッティ』、マセラティ『GT』(以上ピニンファリーナ)、SUVコンセプトのマセラティ『クーバン』などがある。
同氏を、ランチアとクライスラーのデザイン再建に起用したのは、フィアットとクライスラーグループを率いるセルジオ・マルキオンネCEO。最近のランチアの新型車は、欧州ではクライスラー車のOEMばかりで、ランチアらしさに欠けるとの指摘を受けてのことだ。
マルキオンネCEOは将来的に、ランチアとクライスラーの設計を統合する方針と伝えられる。そのために、ラマチョッティ氏により、両ブランドのデザインをそれぞれユニークでかつ国際的に通用するものへ、大胆に変革する構想だろう。