東京モーターショー11西ホールにちょっとユニークな電気自動車がある。それは卵形をしており、鉄道よりもエコな乗り物だという。製作したのはプロミネンスだ。
実はこのプロミネンス、会社ではなく、ソーラーカーのチームとのこと。長野高専OBの有志が10人集まって結成された。普段は国内のソーラーカー競技会などへの参加を中心に活動しているという。ただ、ソーラーカーでは公道を走ることが難しいので、それができる電気自動車をつくることになった。
「実家が農機具の修理店をやっているので、土・日曜日にそこに集まって製作しました」と宮村智也代表。主要部品は個人が1つから入手できるものを使い、ごくありふれた工具で製作したそうだ。そのため、製作日数もそれほどかからず、140万円ほどでできたという。
全長2495mm、全幅720mm、全高1100mm、最高速度は75km/h。バッテリーは鉛蓄電池。一人乗りだが、通勤鞄などを積めるスペースはあり、すでにナンバーを取得して公道を走っている。
「私の目標は、プラモデルのように誰でもつくれる電気自動車なんです。そして、部品を1個からでも買えるようにしていきたい」と宮村代表は話す。将来、日曜大工で電気自動車をつくるという時代が来るかもしれない。