【新聞ウォッチ】とどめの「3重苦」、景況感、再び怪しい雲行き

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15日、FIFAクラブワールドカップ11。パスの機会をうかがうイニエスタ(#8、バルセロナ)。
15日、FIFAクラブワールドカップ11。パスの機会をうかがうイニエスタ(#8、バルセロナ)。 全 2 枚 拡大写真
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年12月16日付

●「三重苦」企業に打撃、欧州危機、円高、タイ洪水、12月短観(読売・2面)

●タイ 次はゴミと格闘、日系工場清掃進まず、排水は年内完了(読売・9面)

●サッカー・トヨタクラブ杯、バルサ4発圧倒、決勝へ(読売・21面)

●トヨタ、300万台維持、12年国内生産(朝日・11面)

●日印事業に3500億円融資、中国包囲網、月末首脳会談で表明(産経・1面)

●孫氏「連覇」ダ!!、社長が選ぶ今年の社長(産経・10面)

●米団体調査「安全な車」でトヨタ首位(産経・10面)

●楽天・田中投手が運転中に人身事故、自転車女性けが(東京・28面)

●スマートフォン技術者、ネット大手、大量採用(日経・1面)

●対日車輸出が焦点、日米TPP事前協議、「市場開放を」USTR代表補(日経・5面)

●パーク24、最高益に、今期最終90億円「駐車場」伸びる(日経・15面)


ひとくちコメント

東日本大震災から9か月が過ぎたが、どうも日本経済の雲行きが再び怪しくなってきたようだ。日本銀行が発表した企業から見た景気動向を示す12月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、最近の景況感を示す業況判断指数(DI)は、景気判断の目安となる「大企業・製造業」が前回9月より6ポイント悪化してマイナス4となり、半年ぶりのマイナスに転じたという。

16業種のうち過半数以上の10業種がマイナスで、このうち、輸出が伸び悩んでいる「電気機械」や「化学」の悪化が際立つ。「自動車」は震災からの復旧に伴う増産で、景況感が7ポイント改善している。

ただ、きょうの各紙をみると、「景気に冷や水」(朝日)、「景気の視界遮る」(毎日)、「回復シナリオ修正必至」(産経)、「景気『踊り場』懸念」(東京)などと、震災から回復してきた日本経済が欧州危機、超円高、タイ洪水の「3重苦」が景況感の悪化に拍車をかけて、足踏み状態に陥ったことを浮き彫りにした。

先行きについても、新年以降、震災からの復興特需が期待できるとの見方もあるが、当面の3か月先の予想は悪化するとの見方が多い。大企業・製造業の不振が賃金や雇用に影響し、消費などの内需が停滞することを警戒しており、しばらく息切れ状態が続くことは避けられないようだ。

年内で放送が終了し、40年余りの歴史に幕を下ろすTBS系のTV時代劇『水戸黄門』は「人生楽ありゃ苦もあるさ」の主題歌で始まるが、それにしても、「楽」の話題が見当たらないまま、「3重苦」とか「6重苦」が経済面を賑わせた1年だった。

《福田俊之》

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